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東京五輪を目指す19歳 光永輪子はバッバ・ワトソンらの後輩

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO) 7月10日(日)7時18分配信

天真爛漫な笑顔に吸い込まれそうになった。8月の「リオデジャネイロ五輪」を1カ月後に控え、日本代表を争うラストゲームとなった今年の「全米女子オープン」は野村敏京に次ぐ2番手の座をかけた大山志保、宮里美香、渡邉彩香の三つどもえの戦いに注目が集まった。そんな中、将来のオリンピック出場を意識した異色の日本人プレーヤーはほかにも、ここコーデバルGCにいた。光永輪子(みつなが・りんこ)は本場米国のジョージア大で腕を磨く、日米両国籍を持つアマチュアだ。

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まだ19歳だが、全米女子は今回が2回目の参戦だった。初めてこの舞台を踏んだのは2012年で、当時は15歳で日本人史上、最年少の出場だった(15年に山口すず夏が14歳で出場し記録を更新)。予選会を通過して参加した今年も残念ながら予選落ちしたが、成長のあとを感じてコースを去った。

プロになるためフロリダに渡った父・健さんの影響で、6歳でゴルフを始め、IMGアカデミーで成長。数々のジュニアタイトルをつかんだ。昨年5月には「全米女子FourBall(ダブルス)選手権」で優勝。ちなみに今大会に一緒に出場した劉美嘉(通算6オーバー予選落ち)という選手はそのときの相棒で、台湾、米国、日本の3つの国籍を持つ選手だ。

昨年8月、光永はバッバ・ワトソンや今田竜二らを輩出した名門ジョージア大に入学し、チームの中心選手として活躍している。米国全土の遠征のためゴルブ部専用のプライベートジェットがあるというから日本とはスケールが違う。試合のない日も多忙で、早朝からウェイトトレーニングを行い、午前8時から授業が始まる。専攻は「ゴルフにつながるかもしれない」という心理学。午後は充実した環境でゴルフに取り組んでいる。

高校時代は卒業後のプロ転向も考えていたが、同学年の選手たちとジョージア大を強くすることを新しい目標にした。いまは「大学に行って正解だった」という実感がある。「いつもチームメイトと戦って、チームで1番になりたい思いをみんな持っている。(当時)私はまだプロになる準備ができていなかった」。プロの世界の大海原で、自分の航路を模索するよりも、同世代のライバルと高いレベルで競い合う方が身の丈に合った成長の術だった。

大学在学中のプロ転向も視野に入れ、将来はまず日本ツアーで活躍したいという。日本語の読み書きが少し苦手で、米国で観る「ドラえもん」、「ちびまる子ちゃん」のテレビ放送が小さい頃からの会話の教材。祖父の実家は熊本にあり、4月の大地震を知ってからはキャップに「くまモン」のバッジを付けている。

輪子という名前は、1996年に五輪が行われたアトランタで生まれたことから名づけられた。この全米女子オープンに出たのは、不思議とオリンピックイヤーである12年と16年…。次回2020年のオリンピックには「すごく興味がある。出たいです」と目を輝かせる。4年後の夏、東京で。星条旗か、日の丸を背負っているかもしれない。(カリフォルニア州サンマーティン/桂川洋一)

最終更新:7月10日(日)7時18分

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)