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サイゲームスとUnity、SIEが協力してのプロジェクトの詳細が判明 インディーゲームクリエイターよ、いまこそVRコンテンツを作るときだ【BitSummit 4th】

ファミ通.com 7月10日(日)0時11分配信

文・取材・撮影:編集部 古屋陽一

●SIE ワールドワイド・スタジオ プレジデントの吉田修平氏らがエールを贈る
 2016年7月9日~10日、京都市勧業館みやこめっせにてインディーゲームの祭典BitSummit 4thが開催。会期初日の9日に、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)によるステージイベントが行われた。まず登壇したのは、ニーインタラクティブエンタテインメントジャパンアジア ソフトウェアビジネス部 次長 制作技術責任者 秋山賢成氏。秋山氏は、先日行われたUnityのイベント、Unite 2016 Tokyoで発表した“Made With Unity Contest with PlayStation VR”を改めて紹介。BitSummitの会場で、応募概要などが明らかにされた。

 “Made With Unity Contest with PlayStation VR”は、SIEJAとUnity、そしてサイゲームスによる、VRコンテンツ発掘のためのコンテスト。Unityを使用したコンテンツが開発可能な企業や個人を対象に、Unityで制作されたVRコンテンツを幅広く募集(応募期間は7月15日~8月31日・予定)。当選者にはプレイステーション VRの開発環境などがサポートされるというものだ。当選者の発表は9月中旬を予定している。

 当日は、特別審査委員を担当する、サイゲームス 取締役 CTOの芦原栄登士氏とUnity 日本担当ディレクターの大前広樹氏、そしてSIE ワールドワイド・スタジオ プレジデントの吉田修平氏が参加し、参加を予定しているであろう“チャレンジャー”たちにメッセージを贈った。

■サイゲームス 取締役 CTO 芦原栄登士氏

 「サイゲームスは自社でもVRコンテンツの開発をしていますが、“いいものを作りたい”というクリエイターを応援したいと思っていますので、こういうコンテストなどをサポートさせていただきました。VRというのは、新しい体験をもたらすものなので、アイデアがあればいくらでも作れます。新しいアイデアに対する期待がすごい大きくて、皆さんがアイデアをだして、いいものを作ってもらえたらと思っています。ひと昔前だと開発に時間がかったりしたのですが、いまだとひとりでもUnityがあれば作れますし、当選した方にはプレイステーション VRの開発環境がサポートされますので、プレイステーション VRを使って、世界に向けて作品が出せることになるかもしれない。がんばってもらいたいと思っています」


■Unity 日本担当ディレクター 大前広樹氏

 「VR作るの楽しいですよね。でも作るのたいへんだし、この機会に大きなチャレンジをしてほしいです。僕らも作りやすくするためにいろいろと難しいことはできるだけ解決していって、使いやすい開発環境を作っています。たとえば、Oculus RiftやHTC Viveで作ったコンテンツをスムーズにプレイステーションVRで動くようにする環境などもやっているので、どの環境でもいいのでおもしろいものを作ってみるのがいいのではないでしょうか。この会場にもいろいろなアイデアのVRがすでに出ているので、いろんな人がいろいろなふうに手をつけ始めているのですが、まだまだ黎明期です。VR特有の難しい問題もあるのですが、それをうまく乗り越えて、いいアイデアを出してほしいなとは思っています」

■SIE ワールドワイド・スタジオ プレジデントの吉田修平氏

 「私はインディーゲームとバーチャル・リアリティが大好物でして。とくにバーチャル・リアリティはここ何年間かやっていまして、出てくるゲームで、“おもしろいもの”を少人数で作られているケースがものすごく多いんです。いま、バーチャル・リアリティの技術を使うと、これまでできなかった体験が世界でも初めて作れる。それをまったく無名の人が、世界で勝負できてしまうんです。こんなチャンスは、いまからあと1~2年くらいしかないと思います。なぜかというと、バーチャル・リアリティがもっと広がっていくと、大手も資金力と人材でもって、もっと積極的に参入してきて、自分のタイトルを目立たせることが難しくなるからです。いまだったら、何か本当にいいアイデアを持って、作ってみて、それを練りこんで世界で大ヒットを作れるチャンスが、少人数でもある。そういう夢を持って、作ってみてください。いま大前さんが言われたように、VRでいま作るやりかたは、短いサイクルで、プロトタイプをどんどん作って回していく。そしていいアイデアだけを残して練りこんでいく。うちのチームもそういう形でやっていますけど、それがいちばんなんです。作ってみないとわからないことばかりなので」

 チャレンジャーに向けてのメッセージのあとは、VRのエキスパートたちによるショートトークへ。まずは大前氏が、今回BitSummitで初お披露目された『Dead Hungry』に触れ、ちょっと前までスマートフォンで流行っていたクッキングの管理ゲームをVRの体験にするだけで。「違った楽しみがあるのか」と気付かされたと言及。「そういうネタは、いま無限にあるのかな」とコメントした。ちなみに、『Dead Hungry』は、近所の“58DINER”とコラボしており、会場内のフードコートにて、“58DINER×Dead Hungry”オリジナルハンバーガーを販売しているのだが、販売担当の方に『Dead Hungry』をプレイしてもらったところ、めちゃくちゃうまかったらしい。「それがVRのいいところ」と大前氏。さらに大前氏の「VRはMMORPGのオープンベータテスト中のようなもの」との指摘も興味深い。つまり、先に入ったほうがイニシアティブを取れるということだ。

 先日発表された『アイドルマスター シンデレラガールズ ビューイングレボリューション』で注目を集めるサイゲームスだが、VRコンテンツ開発にあたっていちばん心がけているのは「本当にそこにいると思っていただけること」と芦原氏。もともとVRは没入感の高いものであるが、サイゲームスではそこにさらに調整を加えて、「世界に自分が入ったんだ」と思わせることにこだわっているという。

最終更新:7月10日(日)0時11分

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