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ジブリ新作『レッドタートル』のキャッチコピー、谷川俊太郎が作ったものだった

シネマトゥデイ 7月10日(日)12時2分配信

 スタジオジブリ最新作『レッドタートル ある島の物語』(9月17日公開)のポスターに添えられている「どこから来たのか どこへ行くのか いのちは?」というキャッチコピーは、詩人・谷川俊太郎が同作に寄せた詩を抜粋したものだ。現在、六本木ヒルズで開催中の特別企画「ジブリの大博覧会 ~ナウシカから最新作『レッドタートル』まで~」では主人公の絵と共に詩の全文が展示されている。

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 ウミガメやカニや鳥たちが暮らす無人島に流れ着いた男の姿を描いた本作。セリフはなく、時に穏やかで時に荒々しいアニメーションと音楽で人間の一生を見せていく。『岸辺のふたり』で第73回アカデミー賞短編アニメ賞に輝いたデュドク・ドゥ・ヴィットが監督を、高畑勲監督がアーティスティックプロデューサーを務め、企画のスタートから足掛け10年で完成させた。第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門では、特別賞を受賞している。

 ジブリの鈴木敏夫プロデューサーは、高校時代に観たギリシャ映画『春のめざめ』(1963)のパンフレットに谷川が寄せた詩が載っていたことが印象的で、そのことが今回依頼するきっかけになったとカンヌで語っていた。「今回ぜひもう一度、この映画を観て詩を書いてくれないかとお願いしたら、実はこの映画すごく気に入ったということで快く詩を書いてくださった。そこから出来上がったコピーでした」。『レッドタートル』の世界観を見事に表現した谷川の詩の全文は、以下の通り。(編集部・市川遥)

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『レッドタートル』に寄せて 谷川俊太郎

水平線を背に何ひとつ持たず
荒れ狂う波に逆らって
生まれたての赤ん坊のように
男が海からあがってくる

どこなのか ここは
いつなのか いまは
どこから来たのか
どこへ行くのか いのちは?

空と海の永遠に連なる
暦では計れない時
世界は言葉では答えない
もうひとつのいのちで答える
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最終更新:7月10日(日)12時2分

シネマトゥデイ