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ポルトガル、日系誘致で明日閣僚初来日。EU離脱の在英企業にマト

日刊工業新聞電子版 7月10日(日)15時0分配信

国土インフラ担当大臣、日本企業と意見交換

 ポルトガルのペドロ・マルケス国土計画インフラ相が11日の週に日本を訪問する。2015年11月に新政権が発足以来、閣僚の訪日は初めて。石井啓一国土交通相との会談を調整中のほか、日本の大手商社や製造業と面談する予定。6月の英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱が決まったことを受け、一部の日本企業の中には英国からの撤退を検討する動きがある。英国の代替地として、ポルトガルへの投資を呼びかける意向とみられる。

 石井国交相との会談は流動的だが、日本企業との意見交換は、11日の週の2日にわたり実施する予定。

 ポルトガルは自動車などに使う金型の一大産地。欧州大陸の西端に位置し、欧州以外に北米や中南米、アフリカ大陸への輸出にも適した環境と言われる。だが、これまでは人口が英国の6分の1の1000万人と少ないため、日本からの投資は伸び悩んでいた。

 ここにきて英国が国民投票でEU離脱を決定。将来的に英国とEU間に関税がかかる懸念が高まる中、一部の日系企業は英国からの移転を検討している。こうした企業に対し、ポルトガルへの移転を促す狙いとみられる。

 地元紙の報道によると、EU域内の多国籍証券取引所「ユーロネクスト」の一つ、ユーロネクスト・リスボンが、すでにロンドン証券取引所に上場する企業に対し、ポルトガルへの積極的な誘致活動に動いているという。ポルトガルは金融業以外に、輸出に適した立地や金型産業を武器に、製造業を誘致するものとみられる。

 EU諸国の中には、スペインやフランス、オランダなどでEU離脱を訴える政党があるが、ポルトガルでは目立った政治的動きはない。また欧州債務危機後にEUと国際通貨基金(IMF)から受けた救済プログラムは14年5月に終了。ギリシャのような債務不安は後退しつつある。

最終更新:7月11日(月)19時33分

日刊工業新聞電子版