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若い客層獲得へ ネット通販強化 岡山、広島の大手アパレル

山陽新聞デジタル 7月10日(日)10時4分配信

 岡山、広島県内の大手アパレルメーカーがインターネット通販に力を入れている。体にぴったり合ったサイズの紳士服を注文できる新サイトの開設を計画したり、衣料品のレンタルサービスに活用したりと多彩な取り組みを展開。パソコンやスマートフォンの利用頻度が高い若い客層を取り込もうとしている。

 スーツ販売・はるやま商事(岡山市)は来春をめどに通販サイトを刷新する。現在は利用者が画面上でウエストや首回りを入力すると、体形に合った商品が次々表示される仕組み。刷新後は、利用者の来店時にあらかじめ店員がサイズを測って登録しておき、顧客がサイト上で商品を選ぶ際に、より体形に合った商品が示される内容を検討中という。

 「店舗と通販サイトを連動させ、ぴったりサイズの衣料品を提案したい」と同社。通販は注文から宅配まで少なくとも3日程度かかるが、在庫をリアルタイムで把握して迅速に届けられるシステムも導入する予定。総投資額は8億円を見込む。

 同業の青山商事(福山市)は主力店「洋服の青山」の通販サイトで、利用者を対象にした専用電話を昨秋開設した。専任のコンシェルジュ(案内役)が利用手順や着こなしの相談に応じ、ネット上でより買い物がしやすい環境を整えている。

 カジュアル衣料のストライプインターナショナル(岡山市)は、スマホなどを通じて衣料・雑貨の新商品を常時3点まで最長2カ月借りられるレンタルサービス「メチャカリ」を拡大している。昨年9月の開始時は取り扱うブランドが「アースミュージック&エコロジー」のみだったが、7ブランドまで増やした。

 会員限定サービスで、月会費は5800円。返却された“古着”は定価の半額以下でネット販売している。「会員数は4千人と想定通りの伸び。ファッション離れが指摘される若者のファンをつなぎとめたい」と同社。

 カジュアル衣料やパジャマなどを扱うカイタックファミリー(岡山市)は自社サイトとネット上の仮想商店街「楽天市場」に加え、昨年10月に大手通販サイト「ゾゾタウン」、今年2月には同「アマゾン」で自社商品の販売を始めた。

 同社は卸事業が中心だが、「ネットで直接販売すると、書き込みなどを通じて消費者の反応がダイレクトに分かる。流行の把握や新商品の開発にも生かせる」とし、売上高の2%弱にとどまっているネット通販の比率を5年後には10%に高めたい考え。

 野村総合研究所の推計では、ネット通販を含む2015年の国内電子商取引市場は13兆8千億円。スマホの普及などで21年には25兆6千億円に膨らむと予測しており、店頭だけでなく、ネット上での集客競争も熱を帯びそうだ。

最終更新:7月10日(日)10時4分

山陽新聞デジタル