ここから本文です

“独眼竜” 秀麗なCGで見参 岡山の「伊達政宗展」で武将画家の正子さん出展

山陽新聞デジタル 7月10日(日)16時0分配信

 戦国一の伊達(だて)男見参―。岡山県立美術館(岡山市北区天神町)で15日に開幕する特別展「伊達政宗と仙台藩」(同美術館、山陽新聞社主催)に、歴史・武将画の第一人者、正子公也さん(56)=岡山県玉野市出身=がイラストを出展する。絶大な人気を集める“独眼竜”の秀麗なCG(コンピューターグラフィックス)作品が、伊達家の名宝が並ぶ会場に華を添える。

 出品作は4点。正子さんの代表作の一つ「曇りなき心の月を」は、三日月が淡く光る闇夜に鋭い隻眼を向ける政宗の姿を六曲屏風(びょうぶ)に仕立てた。対照的に明るい色彩の「馬上少年過ぐ」は、白馬に乗る若き日の政宗の勇姿。知略の片倉景綱、武勇の伊達成実の重臣2人とともに、大型パネルで入場者を出迎える。

 正子さんは、「コブラ」などで知られる漫画家寺沢武一氏のアシスタントを経て29歳で独立。コミック誌で連載を持ったが「趣味で描いていた」武将画が注目を集め、歴史ゲームのキャラクターデザインや小説の挿絵、映画美術などで活躍。絵本、漫画、小説の要素をミックスした新ジャンル「絵巻」作品を確立するなど幅広い人気を得ている。

 中学生の頃から司馬遼太郎や吉川英治を愛読し、当時思い描いた英雄の姿が制作の土台だ。政宗については「男が憧れる男。派手な装いが『伊達者』と呼ばれたが、小田原城攻めに遅参した際、死を覚悟し白装束で豊臣秀吉と対面したエピソードなどから、中身も伊達男だったよう」と想像を巡らせる。

 実は、作品で政宗に着せたカラフルな「五色水玉模様陣羽織」は、政宗死後に作られた品とされるが「粋な内面を表現するために確信犯的に演出した」と明かす。「僕の絵はイメージ。少年の自分が『見たい』と想像を膨らませた政宗を描いた。岡山の人々が政宗の人物像に思いをはせる手助けになればうれしい」と話す。

 同陣羽織を含む仙台市博物館の所蔵品約120点を紹介する特別展は、8月28日まで(7月19、25日、8月1、8、22日は休館)。

最終更新:7月10日(日)16時0分

山陽新聞デジタル