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充実する中小企業向けフィンテック 「売掛金保証」新しいサービスも誕生

ZUU online 7月11日(月)17時20分配信

ITの力で金融をより便利で進んだものにするFinTech(フィンテック)。中小企業向けのサービスの中では、freeeやMFクラウドといった会計ソフトが経理・会計業務コストを下げるとして注目されてきた。

このところ充実しつつあるのが「保証」の分野だ。すべてネットで完結する売掛保証サービスも新たに生まれるなど、中小企業の経営にとって深刻な課題であるこの問題の解決にフィンテックが役に立とうとしている。

■複数の企業が参入 「FREX B2B後払い決済」「Paid」など

売掛債権とは、商品やサービスを販売したものの、代金の受け取りが先になる場合の代金を請求できる権利のこと。現金が入ってくるのがわずか数カ月先になることは、中小企業にとっては大きい。その間に納入先の経営状態が悪化して支払われなくなるリスクがあるからだ。またキャッシュインが先になれば、すぐに従業員の給料や別の取引先への支払いに使えないからだ。

このため、売掛債権の回収や保証は大切な命題であり、多くの企業が参入している。

たとえばネットプロテクションズが提供する「FREX B2B後払い決済」は、請求書後払いによる取引を可能にするアウトソーシング決済サービスだ。支払い遅延や未払い、貸倒れなどの債権管理上発生するリスクを保証してくれる。また掛売りに必要な与信審査や代金回収などの業務も代行してくれる。

またラクーンが提供する「Paid」は、請求から回収までを一括請負し売掛金を保証する決済サービス。与信枠が30~1000万円まで設定可能で、企業間のみならず個人事業主との取引にも対応している。

■すべてネットで完結する新サービス「URIHO」

同社の連結子会社であるトラスト&グロースが8月上旬から始めるのが、すべてネットで完結する売掛保証サービス「URIHO(ウリホ)」だ。これは年商5億円以下の中小企業が利用できる、ネット完結型の売掛保証サービス。申し込みから履行依頼までをネット上で行える「業界初のネット完結型サービス」(同社)という。

利用料金は月額定額制で、1万9000円から。これは年商1億円までの場合で、1億円あがるごとに1万円加算されるだけだ。保証をかける取引社数の制限はなく、最初のお試し期間として申し込みから2カ月は月額無料で使えるという。

トラスト&グロースは「T&G売掛保証」というサービスを既に提供している。あらかじめ保証を掛けておくことで、取引先が倒産しても、保証枠の中で同社が損害分を代わって支払ってくれるもの。審査に際しても、取引先に対して直接聞き取りしたり、取引先から申し込んだりする必要がない。倒産のみを保証対象とするサービスが多い中で、「支払い遅延も対象とする唯一の保証サービス」(同社)だそうだ。

今後も保証や決済代行の分野への参入は続くだろう。中小企業やベンチャー企業が債権回収できなくなるリスクを抑え、ビジネスができる環境がより整備されるのは望ましいことと言えるだろう。(FinTech online編集部)

最終更新:7月11日(月)17時20分

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