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障がい者の声に耳傾け おきなわふくしオンブズマン

琉球新報 7月11日(月)18時0分配信

 沖縄県内の障がい者関連の福祉施設を訪ねる「おきなわふくしオンブズマン」。社会福祉士や元教員、民間企業の社員、障がい当事者らでつくる団体で、契約施設を定期的に訪問する。障がいのある利用者の声を聴き、要望や思いを施設側に伝え、環境改善や福祉サービスの質向上を後押しする。本年度は新たに3施設と契約予定で、オンブズマンとして活動できる人がさらに必要になる。同オンブズマン事務局は、希望者を募っている。

 発足は2003年。事務局は沖縄中央育成園(南風原町)、鵠生の叢(南城市)、グリーンホーム(中城村)など7カ所と契約を結び、オンブズマンを派遣。現在、22人が活動している。

 オンブズマンの一人で、沖縄大学准教授の島村聡さんは「利用者はオンブズマンとの関わりを通して、意思を施設に伝えてもいいんだと勇気を持つようになる。その変化を後押しできるところがやりがい」と実感を込める。

 先月22日、砂川喜洋さんと40代女性の2人のオンブズマンが沖縄中央育成園を訪問。主に知的障がいのある人の入所施設で、発語が難しい人もいる。砂川さんは、40代男性と面談した。きれい好きなところなど男性が持っているこだわりの利点を施設職員に伝え「良い方向へ生かせたらいい」と助言した。

 同育成園では、第三者の目が入ることで、職員の姿勢や提供サービスに良い変化が生まれたという。オンブズマンの助言を基に、余暇活動に書道やドライブを組み込んだ。「オンブズマンの指摘に初めて気付くことも多い」と職員の仲盛正子さん。國吉信作さんは「筆を使わず、手に墨を直接付ける人が多いので職員は書道を敬遠していたが、助言によって個々の特性を大事にするようになった」と変化を口にした。


◆「養成研修」を開催 資格問わず受講可
 オンブズマン養成研修が16、17日、那覇市の天久ヒルトップ交流室で開かれる。福祉関係の資格の有無を問わず受講でき、約3カ月の実習を経て、月1回の施設訪問と、委員会での活動報告を行う。研修はオンブズマンに求められる基本姿勢や権利擁護の考え方、障害者虐待防止法などを学ぶ内容。受講は無料。

 研修会の定員は残り8人まで。希望者は氏名、住所、メールアドレス、電話番号を記載し、次のアドレスへ申し込むと手続きできる。sima.csw@gmail.com

琉球新報社

最終更新:7月11日(月)18時0分

琉球新報