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欧州向け電子機器用銅合金の鉛規制値、4%継続か

鉄鋼新聞 7/11(月) 6:00配信

 欧州向けの電子機器に用いられる銅合金の鉛規制値が今後3年間は現行の4%に据え置かれる可能性が高まっている。欧州の環境規制であるRoHS指令は、EU市場で販売される電機電子機器に含まれる鉛などの禁止物質の含有を均質材料レベルで0・1%以下に制限。現在銅合金は付属書IIIで適用除外されるがその有効期限は今月となっており、業界では今後の動向が注目されていた。複数の関係筋によると欧州委員会と契約するコンサルタントであるオコが先月末の時点で、2019年7月までは銅合金への適用を引き続き除外する答申を出したもようだ。

 黄銅の棒・線で切削加工するものは、削りやすくするため鉛を添加するケースが多い。黄銅棒については月間約1万5千トンの国内生産のうち、約3割を電子機器向けが占めるとみられる。黄銅棒の切削部材を使用する大手電機メーカーでは、欧州に輸出する電子機器だけを素材から別管理するのが難しい状況。RoHS指令の動向は電子機器向けの黄銅棒・線の全体に波及する。
 黄銅棒メーカーでは鉛の代わりに他の元素を添加し切削性低下を抑えた鉛レス材を開発するなどさまざまな準備を進めてきた。ただ鉛レス材は成分の関係で一般的な製品と同じ溶解炉で製造しにくく、現在全ての国内メーカーが溶解鋳造から一貫での大量生産に対応してはいない。
 鉛の規制値が一気に0・1%まで下がると「専用の溶解鋳造炉設置やビレットの外部調達などが必要になる会社も出てくる」(関係筋)とみられ、業界への影響は大きい。コンサルタントから答申はあったもようだが足元は正式決定はなされておらず、適用除外が延長されない可能性も残る。今後も引き続き注視が必要な状況だ。

最終更新:7/11(月) 6:00

鉄鋼新聞

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