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渇水時には水の相互融通も可能に! 経産省が“水”問題に本気-IoTで「つながる水インフラ」構築へ

日刊工業新聞電子版 7月11日(月)16時0分配信

日立や明電舎などが参画し実証

 経済産業省は9月に水インフラの維持管理にIoT(モノのインターネット)を活用する実証試験を始める。日立製作所やNTTデータと協力し、浄水場などをネットワーク化して水道事業者のデータを集約するプラットフォームを構築。人工知能(AI)がデータ解析して設備寿命や薬品投入量を算出する。収入減少と設備老朽化に悩む自治体の水道事業の経営効率を高める。プラットフォームは他の社会インフラへの展開や、輸出にも生かす。

 日立製作所などが青森県や岩手県、大阪府、香川県の水道事業所連合と組み、水道事業所の統合など経営合理化と併せてIoTを導入。初年度予算は約6億円で、最低でも約3年間、実証を続ける。

■浄水場をネットワーク化しデータ集約するプラットフォーム
 7月下旬に設置する「水道CPS/IoT検討委員会」を通じ、標準インターフェースを設けるなどして事業所ごとにばらばらのデータ形式を統一。設備やソフトウエア間に互換性を持たせ、事業者間でデータを相互活用できる「つながる水インフラ」の実現を目指す。2017年度には機器の劣化を測定したり、水量や水質を遠隔監視してポンプを遠隔制御したりできるかを試す。

■世界的にも先行的な取り組み
 現在、薬品投入量の判断などは職員の経験に頼っている。約3年後にはIoTで集めたデータからAIがこのような判断をし、水インフラの管理を効率化する。また事業者間の需給事情に応じた水の相互融通も可能になる見通し。世界的にも先行的な取り組みで、実現すれば電力やガスなど他の社会インフラにとって先行モデルとなる。水インフラ輸出時の国際競争力の向上にもつながる。

最終更新:7月11日(月)16時0分

日刊工業新聞電子版