ここから本文です

形だけの「共闘」不発 参院選佐賀選挙区

佐賀新聞 7月11日(月)12時47分配信

 今回の参院選佐賀選挙区は「野党統一候補」が実現したにもかかわらず、自民党が圧倒的得票で「保守王国」の強さを見せつけた。圧勝劇の背景には自民の組織力や候補への個人票が確かにあったが、「野党共闘」の不完全燃焼が響いたといえる。

 民進の候補が決まったのは5月。奈良から連れてきた元国会議員で知名度はほぼゼロ。さらに共産党との「共闘」は、市民団体を間に置くという中途半端な形でしかできなかった。

 出遅れによって労組など支援団体との連携も十分機能せず、形だけの「共闘」は無党派層へのアピール力を欠いた。参院に解散がないことを考えれば、準備する時間は十分にあった。自民圧勝劇は、組織整備という民進が抱える長年の課題を改めて浮き彫りにした。

 本紙の世論調査では、自民候補を支持した人でもアベノミクスに厳しい評価をした回答が5割を超えた。政策の失望感はあるものの自民候補を支持せざるを得ないという有権者が一定程度いるという現実を、野党はもちろん自民も受け止める必要がある。

 与党大勝で憲法改正の議論が現実味を帯びてきた。ただ今回の選挙戦では憲法改正の論議は深まっていない。この結果をもって改憲の「民意」とみるのは早計であり、慎重に議論を進めるべきだ。

最終更新:7月11日(月)12時47分

佐賀新聞