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ラオニッチ「ここでやったポジティブなことを次の大会に生かしたい」 [ウィンブルドン]

THE TENNIS DAILY 7月11日(月)21時44分配信

 イギリス・ロンドンで開催された「ウィンブルドン」。

 ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)は大会最速である時速237kmのサービスを放ちながら、ただそれが勢いよく打ち返されるのを目にすることになった。アンディ・マレー(イギリス)は単にリターンしただけでなく、バックハンドのクロスのパッシングショットでポイントを奪ったのだ。

 ラオニッチにとって、すべてがこんなふうな一日だった。初めてグランドスラムのタイトルをかけて戦ったウィンブルドン決勝で、マレーに対して一度も優位に立つことはできなかった。

 マレーはラオニッチのサービスを一度ブレークしただけだが、自分のサービスは一度も落とさず、2度あったタイブレークの双方でラオニッチを圧倒し、6-4 7-6(3) 7-6(2)で2度目のウィンブルドン・タイトルを獲得した。

 ラオニッチは準優勝のトロフィを受け取ったあと、「これは辛い敗戦だ」と漏らした。テニス界のトップサーバーのひとりである身長198cmのラオニッチは、テニス界有数のディフェンススキルの持ち主で、リターンの名手のひとりであるマレーを前に、力足らずだった。

 ラオニッチは一試合平均20本、計154本のサービスエースという数字を手に決勝に乗り込んだが、決勝ではマレーより1本多いだけの8本のエースにとどまった。世界2位のマレーは第1セット4-4のときに出た時速237kmのサービスも含め、時速210~225kmのラオニッチのサービスを繰り返しリターンすることに成功した。

「ノバク(ジョコビッチ)と並び、マレーと対戦するときは、いつもほかのどの選手よりもリターンを返してくるとわかっている」とラオニッチは言った。「それが、彼らふたりの選手たちが特にやってくることなんだ」。

 ラオニッチはまた、ラリーでマレーを崩すことに苦労していた。マレーはコートの端から端まで走ってボールをコートの中に返し続け、バックハンド側から何本ものクロスのパッシングを決めてポイントを奪った。

「ネットに出て、彼にプレッシャーをかけ続けようと努めた。ベースラインでの彼は、僕よりずっといいプレーをしていた。僕よりも効果的なプレーをしていたよ。僕はついていこうと頑張ったが、重要なときに優位に立つことができなかった」とラオニッチ。

 2度目のタイブレークもその例にもれなかった。ラオニッチは最初のポイントで簡単なフォアボレーをミスし、それからスマッシュをミスして、たちまち1-4と後手に回った。

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「僕はあのボールをミスした。短いボール、最初のポイントのやつだ」とラオニッチ。「あれはまったく惜しくもなかった。ネットの真ん中に打ってミスしてしまったんだ。それからあのオーバーヘッド。僕はサービスを最大限に活用できていなかった」。

 第3セットの第5ゲームでラオニッチは、彼の最初の、そして唯一のブレークチャンスをつかんだ。2-2からのマレーのサービスゲームで、ラオニッチはマレーのセカンドサービスを叩いてフォアハンドのウィナーを決め、15-40から2つのブレークポイントをつかんだのだ。

 しかしラオニッチは最初のブレークポイントでマレーの深いファーストサービスに対処することができず、2つ目のブレークポイントではバックハンドをネットにかけた。そしてラオニッチはもう二度とブレークポイントを手にすることはできなかったのである。

「とどのつまりは、いくつかの重要なポイント(を取れるか否か)にかかっているのだろう」とラオニッチは言った。「それだけははっきりわかった気がする。もし僕があのブレークポイントをものにしてリードを奪っていたら、流れを逆転させることができていたかもしれなかった」。

 ラオニッチはグランドスラム大会で優勝した最初のカナダ人になろうと努めていた。グランドスラムの決勝に進んだことのあるほかのカナダ人は、2014年ウィンブルドンの女子シングルスで準優勝したユージェニー・ブシャールだけだ。

 前を見つめ、ラオニッチはウィンブルドンを7度制したロジャー・フェデラー(スイス)に対する準決勝での、6-3 6-7(3) 4-6 7-5 6-3という5セットマッチの勝利から〈強さ〉を得て、前進していきたいと言った。

「僕は向上し、ここで素晴らしいこともやった」とラオニッチ。「2セットダウンから挽回したのは、僕にとって初めてだ。僕は根性を、気力を見せた。これらポジティブな点を次の大会に持ち込んで、活かしていかなければならないと思う」。(C)AP (テニスデイリー/THE TENNIS DAILY)

最終更新:7月11日(月)21時44分

THE TENNIS DAILY