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蚕の成長、園児が観察 市内100の幼稚園 命の大切さ感じ

カナロコ by 神奈川新聞 7月11日(月)11時10分配信

 命の大切さや地元の歴史を学ぼうと、横浜市内の約100の幼稚園で蚕が飼われている。市幼稚園協会(木元茂会長)が毎年この時期、シルク博物館(同市中区)から卵を購入し、希望する園に配布。同協会は「かつて日本の経済を支えた蚕に親しんでもらいたい」と話す。 

 日吉台光幼稚園(同市港北区)は6月中旬、園児が幼虫のスケッチをし、触った感想などを記した。「まだ繭が増えそう」「元気に動いてる」と子どもたち。壁新聞でも観察する様子を紹介している。

 「短い期間にどんどん大きくなり繭を作る姿を見て、命の素晴らしさを感じてほしい」と岩本邦彦副園長(36)。エサとなる桑の葉の確保などの苦労もあるが、繭が完成するまで4週間程度という。

 県内の養蚕は横浜開港を機に急速に拡大し、1902年ごろに養蚕農家が4万戸を超えた記録が残る。戦後は輸入品に押されたこともあり減少に転じ、2010年に最後の12戸が廃業した。同協会は「日本はかつて生糸や織物を輸出して栄えた。『おかいこさま』と呼ばれ大切にされた蚕を、子どもたちにも身近に感じてもらいたい」と説明する。

 絹製のうちわや、卒園式で胸に着ける繭の花飾りを作る園もある。毎年12月には同博物館で、園児が書いた蚕の観察記録や繭玉で作ったアクセサリーが展示される。

 同博物館は8~10日、22~24日、8月5~7日に蚕の卵を販売する。1袋(100粒まで)500円、要予約。飼育のアドバイスもしている。問い合わせ、予約は同博物館電話045(641)0841。

最終更新:7月11日(月)15時7分

カナロコ by 神奈川新聞