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58年ぶり古道沿いへ、昼寝王子のご神体 田辺市長野

紀伊民報 7月11日(月)6時1分配信

 和歌山県田辺市長野の住民有志は9日、長尾地区の若宮神社に祭っていた昼寝王子(昼寝権現)のご神体を、同じ地区内にある熊野古道長尾坂近くの「ひるね茶屋」敷地へ移した。長尾坂は近く、世界遺産に追加される見通しで、有志が相談して決めたという。


 神社総代や地元区長らが神事に参加。新旧のほこらに玉串をささげるなどした。

 ひるね茶屋を管理する近くの宇杉一治さん(82)は「王子は熊野古道を歩く人が『安全な旅ができますように』と祈る場所。追加登録されれば訪問客は増えるだろうし、かわいがってもらえる存在になればいい」と話す。

 ご神体はもともと古道沿いにあったが、1958年に宇杉さんの父・政吉さん(故人)らが神社へ移した。政吉さんは当時、区長をしていた。宇杉さんによると、古道の人通りが減ったので、もっとお参りしてもらえる場所へ移そうとの考えからだった。

 今回の移転のために、宇杉さんは茶屋の敷地内にほこらを新調。入り口には高さ約1メートルの「ひるね王子」と書いた石碑も建てた。

 長尾坂は熊野古道中辺路の一部。田辺市街地方面から進むと、ひるね茶屋の先に水呑峠、潮見峠がある。

最終更新:7月11日(月)6時1分

紀伊民報