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株価の大暴落時に本当にデキる投資家が行うこと

ZUU online 7/12(火) 6:10配信

2016年6月24日、日経平均株価は前日比1286円安という、暴落と呼べる下落に見舞われたのは記憶にあたらしいところだろう。前日に行われた英国のEU残留か、離脱かを問う国民投票において、離脱が決定したことにより、ヨーロッパおよび世界の経済不安に市場が急激に反応した結果だ。

日経平均株価は2月につけた安値以降、浮上のきっかけをつかめずに安値に位置していたところで、再び年初来安値を切り下げる大幅下落だった。同じ時間に、為替市場では米ドル/円が100円を割り込み、金融市場全体に動揺が広がったことが分かる。英EU離脱ショックと呼べるだけの、急変動だったといえる。

市場に大きなニュースが伝わると、その影響が大きければ大きいほど、各市場価格が大きく変動する。特に金融不安や経済不安を連想させるニュースでは、市場参加者が驚きとパニックの中で、急激な売り注文を出し、市場価格を急激に大きく下落させる。これが、市場のショックのからくりだ。ここには、市場参加者の失望やパニックが確実に存在する。

■ショックは本当に売りなのか?

ここで、様々なショックで急激に市場価格が下落する現象を、冷静に分析してみたい。上記にも書いたように、市場価格が急激に下落する根底には、市場参加者の急激な売り注文の増加という原因がある。ここで売って利益を上げるためには、あらかじめ安値で買いを入れていたか、もしくは、この後、安値まで下落したところで買い戻しを行わなければならない。

しかし、市場のショックのパニックの中で売り注文を出す投資家は、このような事実を確認して売り注文を出しているわけではない。市場のショックの中では、投資家は文字通りパニックの中で投げるようにして売り注文を出す。

株式市場で利益を上げていくためには、投資家は感情のままに行動するのではなく、冷静に分析して行動することが必要だ。市場に現れるショックにおいて、パニックの中で売りを行うことが利益につながるかどうか、過去の市場の値動きを分析してみたい。

多くの市場参加者が既に忘れつつある近年の株式市場の大きなショックは、2008年と2009年に相次いで起こった。2008年9月15日のリーマンブラザーズの破綻による「リーマン・ショック」と、2009年11月25日にアラブ首長国連邦ドバイのドバイ政府が、政府系持株会社ドバイワールドの債務返済繰り延べを要請すると発表したことから起こった「ドバイ・ショック」である。

リーマン・ショックは2008年9月15日のリーマンブラザーズの破綻をきっかけに、各国の株式市場が暴落、日経平均株価も暴落を続けた。しかし、その暴落は約1か月半後の10月28日に安値をつけたことで終了し、その後、上昇を開始した。

確かにショックによる暴落は凄まじいものだったが、それも1か月半で終わり、その後、2008年10月28日の安値を切り下げることはなく、2015年6月24日の高値20952円まで上昇したことは紛れもない事実だ。特に、ショックの最終過程である2008年10月の安値で株を売っていたとしたら、その後、さらに安値で買い戻すことは難しく、振り返ってみると、ここは売り場だったのではなく、絶好の買い場だったという事実を確認できる。

ドバイ・ショックにおいては、日経平均株価が2009年11月27日に大幅下落、この日は金曜日であり、週明けの11月30日(月)に日経平均株価は上昇を開始し、同年4月5日高値まで約4か月間の上昇を続けた。ここでもショックのパニックの中で形成された価格は、売り場ではなく、絶好の買い場だったことになる。

特にドバイ・ショックは、国内企業の中でもゼネコン各社への影響が大きいと連想され、ゼネコン各社が急激に売り込まれた。しかし、大手ゼネコンの一社である鹿島 <1812> はドバイ・ショックの中の2009年11月27日に、過去20年以上の安値162円をつけた後に上昇を開始、2016年5月30日高値758円まで、6年6か月で約4.7倍の上昇を見せている。鹿島 <1812> にとっては、ドバイ・ショックは間違いなく売り場ではなく買い場だったのだ。

ショックにおける暴落や急落は、市場におけるオーバーシュートと呼ばれる現象に一致することが多い。オーバーシュートとは、市場参加者の集団心理の行き過ぎであり、パニックによる絶望で、冷静な判断力を欠いた投資家が、異常な価格での売買を進める状態だ。

すでに冷静さを欠き、合理的には考えられない異常な価格で売買が行われているため、市場参加者が落ち着きを取り戻し、冷静な判断力が戻るに連れて、合理的な売買が市場に戻ってくると、パニックの中の安値に買い注文が入り、価格は急激な上昇を開始する。これが、様々なショックによる下落から、急激に価格が上昇する背景だ。

■一般投資家にはショックでも、デキる投資家はチャンスに変える

上記で確認してきたように、市場は時折大きなニュースにより、ショックと呼ばれる急落や暴落を引き起こす。この時、過去の値動きの確認が十分でない一般の投資家は、ただパニックの中で逃げるようにして売り注文を出す。

しかし、出来る投資家は、過去のショックの値動きを具体的に確認し、いつ、どのような形でチャンスが始まるかを待っている。ショックの中で、ただパニックで売りを出すのではなく、次のチャンスを計れるようになろう。そうすれば、市場のショックはあなたにとってチャンスに変わる。

松下 誠(まつした まこと)
まこと投資スクール株式会社 代表取締役
2001年2月に株式投資と商品先物投資を開始。1年半で1,500万円の資金を失うも、諦めることなくトレードを学び、厳格な資金管理とトレードルールを作り上げた。直接指導した投資家は3万人以上に及ぶ。松下誠が運営する投資情報サイト「インベスターズクリニック(https://www.dreamworks.co.jp/)」

最終更新:7/12(火) 6:10

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