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超富裕層は投資に慎重? ポートフォリオは現金が3割強

ZUU online 7月12日(火)18時10分配信

超富裕層の眠れる資産は、投資会社からすれば運用チャンスを秘めた埋蔵金のようなものだ。彼らの総資産の約3分の1が、投資会社の運用資金には回されていない。どうやら、超富裕層の中でも若年層は、自ら積極的に投資するか、銀行に眠らせておくこと両極端を好む傾向が強いという。

■超富裕層のポートフォリオは慎重 現金・債券で40%を占める

英大手コンサルタント会社、キャップジェミニが発表した「ワールド・ウェルス・レポート」によれば、現在彼らのポートフォリオのうち、銀行口座に眠っている資産は18.4%、現金のまま保有している資産は14.9%だという。この2つを合わせると、投資会社に託されている資産32.1%よりも多い。

同調査は、資産3000万ドル(約30億7530万円)以上を超富裕層と定義している。世界23カ国5200人を超える超富裕層を対象に、2016年第1四半期に実施したものだが、世界には約18万7000人の超富裕層がいるといわれている。

彼らのグローバルな資産配分平均を見てみると、株式と現金がそれぞれ24%前後、次いで債券・不動産が各約18%、オルタナティブが16%弱となっている。現金と債券を合わせると40%超える、慎重なポートフォリオであることが分かる。なぜこの現金資産が投資に回らないのだろうか。

■ウェルス・マネージャーの重要課題は「顧客との信頼関係の向上」

2008年の世界経済危機から見ると、資産運用に関して投資会社に対する超富裕層の信頼感は、60.8%と2倍に向上している。「投資会社の資産を増やす能力」については8.4ポイント増の61.9%、「(実際に利用している)投資会社との信頼関係」は17ポイント増の73.9%と、どちらも大幅にアップしている。だが、その評価の高さは、投資会社に託す資産運用額に、ほとんど反映されていない。

さらに投資会社ではなく、ウェルス・マネージャーへの信頼感は59.4%と、わずか1.9ポイントしか伸びていない。この調査結果から、ウェルス・マネージャーの最重要課題が、顧客との信頼関係の向上であることが分かる。

■超富裕層の「資産アドバイザーへの満足度」 世界で最も低いのは日本

常に顧客の満足度を満たす努力をしなければ、ウェルス・マネージャーが顧客の信用を勝ち得ることはできない。

超富裕層の「資産アドバイザーへの満足度」は、世界平均が70.8%。北米では76.8%と最高水準を維持し、そのほかの地域では概ね、70%から75%となっている。だが著しく低い56.7%という数値を出した国がある。ほかでもない日本である。この結果が、全体平均を大きく引き下げている。

資産アドバイザーに満足している超富裕層の68.1%が「将来的により多くの資産を託すことを検討している」と回答しており、満足度を高く保つことが業績に跳ね返ることは間違いないだろう。

超富裕層が資産アドバイザーを評価する基準として、「リターン(27.29%)」が最も重視されるのはいうまでもない。それに加え、「より深い知識をもった専門家へのアクセス」や「より幅広いポートフォリオ・アドバイス」という回答が15%強となっており、他のマネージャーより抜きん出たプラス要素も大切だ。

■若い超富裕層は「DIY投資」を好む

「若年層(40歳以下)は高齢層(60歳)より手ごわい」という風潮は、さまざまな産業分野で、共通のジレンマとなっているようだ。今回の調査でも、超富裕層が顧問マネージャーを選ぶ際の重要要素や投資スタイルに、年代のギャップが大きく表れている。

マネージャーに求める要素を比較してみると、56.6%の高齢層が「投資アドバイス」に最も重点を置いているのに対し、若年層では39.5%しか重視していない。そのほか49.3%の高齢層が重要と答えた「一般的な投資プラン」や、37.9%が重要とした「定年退職後のプラン」に関しても、若年層の関心度合いはそれぞれ10%以上も少ない。代わりに「投資へのアクセス(39.1%)」や「投資知識やリサーチへのアクセス(31.5%)」といったDIY投資(アドバイザーからアドバイスをもらって自分で投資する)への興味が強いのだ。

いくら資産を持っていても、流動資金を確保することは大事だ。超富裕層は投資するところには惜しみなく投資し、確保するところは保守的に固めるという、見極めがしっかりしているようだ(アレン・琴子、英国在住のフリーライター)

最終更新:7月12日(火)18時35分

ZUU online

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