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渡辺徹、「自分の原点」お笑いライブを開催 息子・裕太には厳しい父の目

オリコン 7月13日(水)7時0分配信

 俳優の渡辺徹(55)が、プロデュースを手がけるお笑いライブ『徹☆座公演2 渡辺徹☆プロデュース お笑いライブ2016』を開催する。このほどORICON STYLEのインタビューに応じ、同ライブを開催した経緯、バラエティー番組でのMC術の極意、さらには同じく芸能界で活躍する長男・裕太への思いまで、率直に語った。

【写真】テレビで活躍!渡辺徹&榊原郁恵の息子とは…

■きっかけは“舞台の花束” 妻の後押しでお笑いライブ開催を決意

 まったく新しい形のお笑いステージを提供するため、昨年から始まった同公演。前回は、中川家、サンドウィッチマンらが漫才・コントで会場を沸かす中、ネタの合間に渡辺が得意の“怪談話”を披露するという、画期的な仕掛けで観客を楽しませた。ライブを始めたきっかけを聞くと、こんな答えが返ってきた。「舞台をやる時、以前だったら三田佳子さんとか渡哲也さんなど俳優界の大先輩から花束をいただいていた。でも、最近はダウンタウンとかキャイ~ンとかお笑いの人が多くなって、どうも僕のところだけ毛色が違うなと(笑)。その時、圧倒的に芸人さんとの付き合いが多いことに気付いて、これを形にできたら面白いなと思いました」。俳優業に留まらず、マルチに活躍する渡辺ならではの人脈を生かし、上演までこぎつけた。

 もともとは、役者よりも演出家・劇作家に興味を持っていた渡辺にとって、お笑いライブのプロデュースは念願成就だった。「昔から、みんなでひとつのものを作っていくことに対して憧れがあった。女房(榊原郁恵)も『50代過ぎたら、そろそろ自分の好きなことのために時間を使っても、怒られないんじゃないの?』と背中を押してくれた。そういう意味では、このライブは自分の原点に戻ったというか、初心に返ったという感じです。お笑いが大好きなんで、単純に今一番見たい人たちっていうことでやっています」。出演者の力量に全幅の信頼を寄せ、前回同様にネタがより生きる演出を本番まで考えていく。

 そんな渡辺にとって、今年は“芸能デビュー35周年”というメモリアルイヤー。今回のライブの上演日(9月25日)も、石原裕次郎さん、松田優作さんといった日本を代表する名優が出演した刑事ドラマ『太陽にほえろ!』(日本テレビ)で、ラガー刑事役としてデビューした日と重なる。同ドラマの思い出を聞いてみると、身を乗り出して熱弁を振るう。「計4年間出させてもらいましたが、初めのころは何回やってもOKがもらえなくて、思い悩み苦しみました。大勢のファンがいる前で『ヘタクソ!』って罵倒されたこともあった。『何で、人前で恥をかかなきゃいけないんだ』って思ったけど、ある時に『自分をさらけ出すってことが、オレらの仕事なんだ』と気付いた。さらし者になる覚悟がなきゃいけないなと教えてもらいましたね」。名立たる名優・スタッフからの愛のムチを受けながら、役者に必要な“覚悟”と“表現力”を身に付けた。

■MC術の極意は“観察眼”にあり 長男・裕太の言葉に涙した日

 『太陽~』でのデビュー時は、端正なルックスでアイドル的な人気を獲得した渡辺だったが、巧みな話術と大幅な体重増を武器(?)に、次第にバラエティー番組へも進出。和田アキ子、上沼恵美子といった個性的な女性芸能人がMCを務める番組では、サポート役を務め、メインを立てながら、自らの存在感も同時に発揮する司会術が「猛獣使い」との異名をとった。その極意について本人に迫ると、「ウィキペディアから拾ってきた情報でしょう?」と豪快に笑い飛ばし、「先ほどの演技の話と一緒で、自分をさらけ出してやっていると、第一線でやっている方々は必ず拾ってくださる。だから、オレがサポートしているっていうより、逆に支えてもらったという感じですね」と謙そんする。

 番組で見せる爽やかな笑顔から、温厚な印象を受ける渡辺だが「番組中にゲストとケンカになって、オレが『帰れ!』って言っちゃったこともありました…」と意外な一面を告白。そんな時は必ずメインMCたちが「まぁまぁ…」となだめ、軌道修正をしてくれたそうで「上沼さんとか山田邦子とか、全員に迷惑をかけてきた。本当に申し訳なかったですね」と改めて感謝の思いを口にした。その上で、MC業の心得を次のように明かす。

「昔、杉村春子さんから『演技をする時、目の前の相手役を(芝居で)説得できないような人はお客様にも届きませんよ』と教わった。その教えをテレビでも実践していて、まずは共演者の方をしっかり観察することを大切にしています。そうすると、アッコさんも上沼さんも“怖い”っていうイメージですけど、こっちがツッコんでも、しっかりと受け止めてくれるんですよね」。数々の失敗を重ねながら、唯一無二の司会術を体得していった。

 父の背中を追いかけるように、最近では長男・渡辺裕太も幅広いジャンルで活躍中。裕太が2011年に劇団の立ち上げを決意する直前、芸能界入りを感じさせる出来事があったという。「オレの芝居を毎回観に来てくれるのですが、いつもは『お父さん、お疲れ。面白かったよ』と言うだけだった。でも、ある時オレの部屋に入ってきて『きょうの舞台、スゴい良かった!もう1回観たいな』と言ってくれた。そんな感想は、初めてだったので『おや?』と思ったのと、うれしくて思わず涙ぐんでしまいました」。父から息子へとバトンが受け継がれた瞬間だった。

 そんな息子の活躍にも「今のところは、物珍しさもあると思う。これが、1周して2周して3周するのかっていうのが大事。こればかりは、最初に注目してもらった時にどれだけ一生懸命にやったのかが大切だから」と“父として”厳しい視線を向ける。しかし、“影の努力”も評価している。「『news every.』(日本テレビ系)でレポートをやらせてもらっていますけど、ちゃんと下準備してやっているようです。カンペを見なくてもいいように、データを全部頭に入れてから臨んでいるみたい。それは、説得力につながっていくと思います。裕太は裕太で自分の道だから、オレと似ている部分はあるけど、自分でぶつかって悩んで頑張ってほしいな。(妻・息子と)3人で共演?それは照れくさいから、もうちょっと年をとって、味でも出てきた時に声をかけてもらえたらうれしいですね」。そう語る渡辺の顔からは、この日一番の笑顔がこぼれていた。

■舞台情報
『徹☆座公演2 渡辺徹☆プロデュース お笑いライブ2016』
会場:東京グローブ座
日程:9月25日(日)
出演者:渡辺徹、中川家、サンドウィッチマン、なすなかにし、ナイツ、TKO、友近

最終更新:7月13日(水)9時13分

オリコン