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関東の銅スクラップ枯渇、メーカー向け長契数量減少へ

鉄鋼新聞 7月12日(火)6時0分配信

 銅地金価格の長期低迷に伴い、国内銅・黄銅スクラップを取り扱う原料問屋の在庫薄が顕著となっている。非鉄金属リサイクル連合会によると、国内約100社の問屋の出荷量は、5月時点で銅系統が4カ月連続、黄銅スクラップなどの銅合金系が12カ月連続で前年を下回った。発生量の減少は、10~12月積みの伸銅メーカー向け長期契約にも影響を及ぼしそうだ。

 山元が発表する電気銅建値は11日、前月17日以来となる52万円に引き下げられた。52万円台は今年の最安値で、09年以来7年ぶりの水準となる。ある問屋は「現状、倉庫に眠っている玉はすべて評価損となる。メーカーへの納入責任があるため、損切りで放出せざるを得ない状況」と話す。
 また、スクラップ輸出も低調だ。財務省の貿易統計によると、中国向けが大半を占める低品位の雑品スクラップ輸出量は5月末時点で前年同月比7割減の1万6507トン。一方で輸入は同4割増の1万1181トンとなった。これらも国内のスクラップ発生減が要因とみられる。
 伸銅、製錬メーカーなど需要家が直納問屋との間で交渉する定期納入契約は、7~9月期積みで一部の問屋が枠の減量を要請。「このままいけば、9月に控える交渉ではさらに減量を求める声が強まりそうだ」(同)と観測する向きもある。

最終更新:7月12日(火)6時0分

鉄鋼新聞