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プレイヤーと批評家の違いから生まれた「ネット選挙」の幻

Web担当者Forum 7/13(水) 7:06配信

心得其の463

18歳の珍説

与党の圧勝に終わった参議院選挙。Web界隈で選挙といえば、2013年に解禁された「ネット選挙」ですが、相変わらずの「低調」ぶり。

自民党が公開したWeb漫画が「男尊女卑」だと炎上し、民進党が改憲させないために掲げた「まず、3分の2をとらせないこと」に対して、「それでは少ない、9分の6は取らせたい」と叫ぶ支持者のツイートが嘲笑とともに拡散されるなど、狙いがことごとく外れます。

かねてよりネット活用に定評のある日本共産党が、トレーディングカードを模した特設サイトを開設し、局所的に話題を集めていましたが、せいぜい「努力賞」レベルです。

ネット選挙が解禁された2013年の参議院選挙の直後は、期待はずれの結果にも「初めてだったから」と言い訳する有識者がいましたが、あれから3年が経った今、目立った活用事例はいまだ聞こえてはきません。一方で、投票権が18歳に引き下げられることから「若者向けにSNSを活用すべき」という「珍説」を開陳する大学准教授を確認しています。

ネット選挙が盛り上がらないのは、Web業界に全体に通じるそもそも論レベルの構造の問題です。

今も昔も変わらない

まず、前述の准教授を珍説とする理由です。

確かに若者は、LINEを筆頭にSNSを利用しています。しかし、そこでのコミュニケーションは、

・今日ヒマ?
・ヒマ
・じゃぁ遊ぶ?
・おーけー

といった、他愛のない日常会話です。

それどころか「憲法改正絶対阻止」「戦争法反対」と掲げる活動家同士でも、SNS上でのやりとりは近況報告がメインでしょう。ツールとコンテンツの混同で、「若者=SNSをよく使う=選挙利用」という三段論法は、「通販サイトを立ち上げる=売れる=金持ちになる」と主張するほどの珍説です。

また、この参院選挙から投票権を得た女子高校生タレントの岡本夏美さんは、テレビ番組のなかで、若者による政治団体の活動に意見を求められ「クラスにこういう子がいたら引いちゃう」と答えています。部活にバイト、進学に期末試験、そして恋愛と友情を育むに忙しい「若者」にとって、政治にうつつを抜かしている暇がないことは、自分の青春時代を振り返るだけでわかります。

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最終更新:7/13(水) 7:06

Web担当者Forum