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「亡き友が支えてくれた」 元ひめゆり学徒・本村さん自分史を発刊

琉球新報 7月13日(水)5時0分配信

 元ひめゆり学徒で、沖縄県女師・一高女ひめゆり平和祈念財団前理事長の本村つるさん(91)がこのほど、自分史「ひめゆりにささえられて」を発刊した。生い立ちから女学校時代や戦争体験、教員生活、ひめゆり平和祈念資料館開館までの歩みをまとめた一冊。同資料館の館長も務めた本村さん。開館に向けてはひめゆり同窓会の先輩や、元教師らの尽力があったとした上で「私が資料館の仕事を続けることができたのは、(戦争で)亡くなったお友達が支えてくれたおかげだと思う」と自分史に込めた思いを語った。

 本村さんは県立第一高等女学校卒業後、沖縄師範学校女子部に進学した。1945年3月末、卒業式直前に南風原村(現南風原町)にあった陸軍病院に動員された。病院壕に配属された同じ学徒の安否を確認する役割を担った。戦況悪化に伴い、陸軍病院から南部に逃げる道のり、学友の死、捕虜になるまでの戦争体験を記した。

 「上級生は下級生の世話を見るように言われていたが、負傷した下級生を(戦場に)残してきた。忘れることはできない」と苦しい胸の内を語る。


 後半は、教員時代や夫の故國男さんとの結婚生活をつづった。同資料館建設に向けては、展示内容を考え、資料収集を担う「資料委員会」の委員長を務めた。悲惨な戦争体験を後世に伝えようと、資料館開館へ情熱を傾けた様子も描かれている。最終章は詩11編を収録した。

 自分史はフォレストから300部発刊した。「お世話になった方々に対するお礼の気持ちも込めた」と本村さん。ジュンク堂那覇店やリウボウブックセンターリブロ、宮脇書店などで販売している。定価は1800円(税別)。
(高江洲洋子)

琉球新報社

最終更新:7月13日(水)11時16分

琉球新報