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Windows 10はすぐ使う気がなくても、7月29日までにアップグレードした方がいい?

ITmedia PC USER 7月13日(水)6時25分配信

 混乱を巻き起こしたWindows 10の強引な無料アップグレード推進策だが、Microsoftが「Windows 10を入手する(Get Windows 10:GWX)」アプリを改善したことで、事態は沈静化しつつある。

【画像】Windows 10アップグレード後に、Windows 7/8.1に戻してみる方法

 泣いても笑ってもWindows 7/8.1からWindows 10への無料アップグレード期間は2016年7月29日に終了し、以後はWindows 10が有料になる。Microsoft Storeでの直販価格は、Windows 10 Homeが1万9008円、Windows 10 Proが2万7864円(いずれも税込)。この期間を逃すと、Windows 10の導入コストは決して安くはない。

 筆者としては、「いずれWindows 10にするつもりだが、今はまだしたくない」あるいは「どうすべきか迷っている」というユーザーには、現時点でひとまずアップグレードしてみることをおすすめしたい。「Windows 10では動作しないが、継続利用したいソフトウェアやハードウェアがある」や「慣れた環境を変えずにPCの寿命まで使い続けたい」など明確な理由がない場合、アップグレードを前向きに検討して損はないだろう。

 なぜならば、「無料アップグレード期間中にWindows 10へアップグレードしておくと、1カ月以内ならばWindows 7/8.1の環境に戻せるほか、仮に戻して7月29日を過ぎてしまったとしても、後から好きなタイミングでWindows 10に無料アップグレードが行える」からだ。

 GWXアプリまたはWindows Updateの指示に従ってWindows 10にアップグレードすると、ユーザーがそれまでWindows 7/8.1で使っていたWindows環境は「Windows.old」というフォルダにまとめて保存される。これにより、アップグレード後1カ月以内であれば、いつでもWindows 7/8.1の旧環境に戻せるのだ。

 注意点としては、旧環境にダウングレードした際、一部のアプリケーションの設定が無効化され、再インストールを求められるケースがあることが挙げられる。この方法で100%完全に旧環境を取り戻せるわけではない。また、場合によってはアップグレードもしくはダウングレードが何らかの理由で失敗してしまう不具合が発生する可能性もある。

●マシン固有の情報をデジタルライセンスに記録

 なぜ、このようなことができるのか。Windows 7/8.1からWindows 10への無料アップグレードでは、Windows 7/8.1でのライセンス認証が、Windows 10へのアップグレードによって「Windows 10で利用可能なデジタルライセンス」へとアップグレードされる。このデジタルライセンスに、マシン固有の情報が記録されるのだ。

 これによって、一度Windows 10へアップグレードしておくと、Windows 7/8.1のプロダクトキーがWindows 10でも利用可能になり、ライセンス認証が自動で行える。

 例えば、Windows 10にアップグレードした後、Windows 7/8.1の旧環境に戻したとする。次にISOイメージやUSBメモリ経由でWindows 10をインストールしたら、プロダクトキーの入力なしに自動でライセンス認証が行われ、正規のWindowsとして利用が可能になるのだ。これはWindows 10をクリーンインストールする方法としても役立つので、覚えておくとよいだろう。

 ただし、Windows 7/8.1からWindows 10にアップグレードしたことがあるPCでも、その後にハードウェア構成を変えてしまうとデジタルライセンスが無効になってしまい、自動でのライセンス認証はできなくなる。ハードウェア構成を頻繁に変えるユーザーにとって、これは面倒な問題だ。

 そこで、2016年8月2日に配信されるWindows 10の無料大型アップデート「Anniversary Update」では、デジタルライセンス情報をMicrosoftアカウントとあらかじめひも付けしておき、ハードウェア構成変更後のマシンに再度デジタルライセンス情報を付与する「Activation Troubleshooter」の機能が追加される。これにより、ハードウェアの構成を変更した後にライセンス認証が外れてしまう問題が解決されるはずだ。

 Microsoftは、7月29日より後はGWXアプリを無効化することを表明しており、実質的にGWXアプリ経由でのWindows 10へのアップグレードは行えなくなる。このタイミング以降、Windows Update経由でWindows 10へのアップグレードが可能かどうかは不明だが、もし無料期間中にアップグレードを行わず、正規のWindows 10ライセンスを持たないユーザーに配信をしても無意味なので、恐らくWindows Update経由での提供もされないだろう。

 7月29日より後に、前述の方法でマシンの固有情報をデジタルライセンスに記録していて、Windows 7/8.1のプロダクトキーをWindows 10でも利用できるユーザー、あるいは正規のWindows 10ライセンスを持つユーザーは、Microsoft公式の「メディア作成ツール(Media Creation Tool)」でISOイメージかUSBメモリを作成し、ここからアップグレードインストールまたはクリーンインストールを行うことになる。

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

最終更新:7月23日(土)4時25分

ITmedia PC USER