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ITの活用などで税制優遇も 中小企業経営強化法が施行される

エコノミックニュース 7/13(水) 8:24配信

 円高や労働力不足が中小企業の経営力を弱める要因となっている。本来労働力が不足している中小企業こそ、生産性向上のための設備投資が必要だが多くの企業ではその意欲・体力がないようだ。IT専門調査会社IDC Japanによれば、2016年は従業員100人未満の小規模企業では、円高傾向が進み国内経済が不透明な状況が継続しているためIT支出の抑制傾向が続き、前年比マイナス成長だと予測している。また3月に実施したユーザー企業調査では、IoTはまだ大企業を中心とした取り組みであり、第3のプラットフォームの活用レベルルにおいての小規模企業との格差を問題視している。

 こうした背景のなか中小企業・小規模事業者・中堅企業の経営力強化を目的とする「中小企業等経営強化法」が施行された。この法律では事業所管大臣が、事業者が行うべき「顧客データの分析、ITの活用、財務管理の高度化、人材育成等」といった重要な取り組みを示した「事業分野別指針」を策定する。中小企業・小規模事業者等は同指針に沿って、経営力向上のための具体的な取組内容(マネジメントの向上や設備投資等)を「経営力向上計画」に落とし込む。計画が認められた事業所は、機械及び装置の固定資産税の軽減や金融支援等の特例措置を受けることができる。計画策定については、商工会議所、商工会、中央会、金融機関等の認定機関より支援を受けられるとのこと。

 中小企業の設備投資を後押しする政府の取り組みは他にもいくつかあり、経済産業省の企画する「攻めのIT経営中小企業百選」では、情報技術を活用して革新的な経営に取り組む中小企業の取り組みを公開し顕彰することで、他の企業の啓発としている。また昨年策定された「生産性向上設備投資促進税制」では、対象設備投資により規定要件を満たす生産性向上が認められれば、即時償却や税額控除などの優遇措置が受けられる。

 今回策定された「中小企業経営強化法」は、前述の2つの取り組みに比べても、より実効性の高いもので、企業側にとっての取り組みへの敷居を低くしていることもポイントとなる。企業の規模による経営力の格差を是正するためには、こういったより効力を発揮しやすい内容のテコ入れは必須であろう。(編集担当:久保田雄城)

Economic News

最終更新:7/13(水) 8:24

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