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世界初の重希土類不使用の駆動用モーター、新型「フリード」に搭載

MONOist 7月13日(水)7時10分配信

 ホンダと大同特殊鋼は2016年7月12日、ハイブリッド車の駆動用モーター向けに重希土類不使用の熱間加工ネオジム磁石を開発し、2016年秋発売のミニバン「フリード」の新モデルに搭載すると発表した。ジスプロシウムなどの重希土類を一切使用しないネオジム磁石の実用化は「世界初」(ホンダ)としている。従来の磁石を用いたモーターと同等のトルクや出力、耐熱性を達成したという。開発したネオジム磁石は大同特殊鋼の完全子会社の国内工場で2016年8月から量産を開始する。

【新型「フリード」に採用する「i-DCD」の駆動用モーターなどその他の画像】

 ハイブリッド車などの電動車両に搭載する駆動用モーターはネオジム磁石を使用しており、ネオジム磁石の需要は今後も拡大が見込まれている。高温下で使用する車載用として耐熱性を確保するため、従来はジスプロシウムやテルビウムといった重希土類元素を添加してきた。しかし、重希土類はレアメタルに分類されており、産出地域が偏っているため、調達にリスクが伴う。重希土類元素の使用量の低減が課題となっていた。

 今回発表した熱間加工ネオジム磁石は、大同特殊鋼の完全子会社であるダイドー電子の磁石製造技術を採用するとともに、磁石形状を見直すことにより、重希土類を一切使わずに高耐熱性/高磁力を実現した。ダイドー電子は、ナノレベルの結晶粒を高度に配向させることができる熱間加工法によって磁石を量産している。一般的な焼結工法で製造した磁石の10分の1の微細な結晶粒組織を得られるため、耐熱性を高められるという。

 ホンダはこの開発品に対応したモーターを新規に設計した。磁石やローターの形状を見直し、磁石にかかる磁束の流れを最適化することで、駆動用モーターとして採用が可能になった。

 ホンダはフリードの新モデルに搭載するハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-DCD」に開発した重希土類不使用のネオジム磁石を採用する。さらに、今後の新型車にも順次適用していく。

 大同特殊鋼は、焼結工法が大半を占める駆動用モーター用磁石の市場に向けて、熱間加工法の磁石の提案を強化する。ダイドー電子は本社工場(岐阜県中津川市)にネオジム磁石の生産ラインを新設して量産体制を整える。重希土類不使用を維持しながら、特性を向上した磁石の開発にも引き続き取り組む。

最終更新:7月13日(水)7時10分

MONOist

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