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屋内でも誤差3m以内の位置情報を提供できる技術

EE Times Japan 7月13日(水)9時57分配信

■2016年9月から提供へ

 パナソニックは2016年7月12日、GPS(衛星測位システム)の電波が届かない地下街や屋内でも位置誤差3m以下という高精度の位置情報をスマートフォンなどの端末に対して提供できる測位システムを開発し、2016年9月から提供すると発表した。

【従来ビーコンによる測位と、パナソニックが開発した測位システムの比較イメージ】

 一般に、GPS電波が到達しない地下街や屋内などで、位置情報を取得する方法として、Wi-Fiなどの無線を使った3辺測量技術や、Bluetoothなどの無線ビーコンからの電波強度で位置を割り出す技術が使用されている。ただ、Wi-Fiなどを使った3辺測量では、アクセスポイントの設置コスト問題がある他、設置状況によって数メートルから数十メートルの誤差が生じ、精度面でも課題があった。Bluetoothなどの無線ビーコンについては、手軽にビーコンを設置できるものの、ビーコンの電波受信可能な範囲内での測位にとどまり、より正確な位置を計測する用途には向いていない位置情報取得技術だった。さらに、いずれも単独では、位置計測対象の向きの特定も難しかった。

■ビーコン直下で100%の正答率

 今回、パナソニックが開発した高精度位置情報提供技術は、指向性の高いBluetoothビーコンと、高精度自律航法(PDR:Pedestrian Dead Reckoning)、高精度マップマッチング(PMM:Pedestrian Map Matching)の3つの技術を組み合わせることで、位置誤差3m以下という高精度の位置情報の提供を可能にした。

 高精度での位置情報計測、提供の仕組みは次の通りだ。

 まず、スマートフォンを利用して、新たに開発した独自Bluetoothビーコンからの信号強度と、ビーコンの位置から絶対位置を計測する。独自ビーコンは、ビーコン信号の指向性を高め、電波干渉を抑えながら距離に応じた電界分布を作り出せ、従来のBluetoothビーコンよりも正確な位置計測ができる。

 例えば、ビーコン直下(水平距離0m)での位置計測正答率は、従来ビーコンでは80%程度だったが、開発したビーコンでは100%を達成。加えて、ビーコンとの水平距離3mでの正答率は、70%を上回り従来ビーコンの3倍に達したという。なお、開発したビーコンは、高さ10mまで設置できる他、単三形乾電池4本で約6.5年間動作するとしている。

■スマホ搭載センサーと地図補正

 ビーコンでの測位に加え、スマートフォンが内蔵する加速度、ジャイロ、地磁気、気圧を検出するセンサーを利用して、進行方向と距離を推定し相対位置を測定する高精度な自律航法を活用し、歩行以外の動作(腕の振りなど)をキャンセルして計測誤差を抑える。なお、GPS電波を受信できる環境では、GPSとも連動。屋内外をシームレスに測位できる。

 さらに、システムに登録した地図を利用して、人やモノの経路制約から位置計測の誤差を補正するマップマッチング技術も適用。屋内環境に応じて補正の強度をコントロールでき、過剰な補正を抑えることもできる。

 こうした技術により、3m以下の位置精度での位置情報提供が可能になったという。

 パナソニックでは、この位置情報提供システムを「誘導」「分析」「検知」などの用途に応じたアプリケーションとともに提供する方針。さらにパナソニックの光ID情報配信技術と連携した誘導アプリや、カメラ、マイクを併用した分析アプリの開発などもできるとしている。

 対応スマートフォンは、「Nexus 5」などのAndroid搭載端末、「iPhone 5S」などのiOS搭載端末としている。

最終更新:7月13日(水)9時57分

EE Times Japan

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