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ディーン・フジオカの心に響いた“家族”の話

オリコン 7月17日(日)15時0分配信

 俳優のディーン・フジオカが主演するNHK大阪放送局制作の特集ドラマ『喧騒(けんそう)の街、静かな海』が総合テレビで18日(後10:00~11:13)に放送される。同局の連続テレビ小説『あさが来た』の五代友厚役でブレイクしたディーンが、「役者としてだけではなくて人間としてすごくターニングポイントになった」と語る同ドラマ。彼の心に響いたものは何か?

【場面写真】ドラマ『喧騒の街、静かな海』

 ひと組の親子の再生を描きながら、家族関係をこじらせている人たちが抱えるさまざまな閉塞感と、そこからの解放を描いた物語。ディーンが演じるのは、主人公のカメラマン・水無月進(みなづき・しん)。彼を幼いときにすてた父親・海老沢淳に寺尾聰。母親とうまく行かず、家にあまり帰らない少女・クロに久保田紗友。夫と娘と別れ、悩める若者たちの駆け込み寺のような「青少年の集う家」を仲間と立ち上げた春日レイ子にキムラ緑子らが出演する。

 ディーンは「今回、家族がテーマということで、自分があまり自分の子どもとか家庭との接点が物理的に取れないライフスタイルになっているからこそ、すごく響いてくる部分もあって。一方で、父親とあまりスムーズにいかなかった10代の頃の自分も思い出した」と振り返る。

 ドラマは、大阪の夜の街角から始まる。行き場のない子どもたちの受け皿になろうと声かけのボランティアを続ける初老の男がいた。彼は、少女たちから“地回り先生”と呼ばれる精神科医。「あなたの活動を取材させてほしい」と近づく若いカメラマン。彼は、精神科医の息子で、素性を隠して接近してきたのだった。そのきっかけは、母の訃報。それも孤独死だった。

 この家族に何があったのか。父子の30年ぶりの再会は、父にとっては亡き妻、息子にとっては亡き母へのしょく罪の旅の始まりでもあった。行き場のない孤独を抱えるひとりの少女と向き合いながら、父子は自分たちの人生を生き直そうとする。

 「きっとみんなどこかのタイミングで感じたり悩んだりしていることがこのドラマの中に結晶化されていていると思う。過去には戻れないから、いまをどう生きてより良い未来につなげていくか。未来というのは次のジェネレーションのことかもしれないし、残りの人生かもしれないけど、そういうことを考えさせられる、すごく深みのある作品。一歩前に踏み出すきっかけになったら、これほど素晴らしいことはないし、この作品にはそれだけの力があると僕は信じています」。

 ディーンが、普通の青年を淡々と演じているのもどこか新鮮。『あさが来た』を手がけ、同ドラマの演出も担当した西谷真一氏は、「ディーンさんは似た人が1人もいない役者。それに彼の誠実さ実直さは、芝居を越えて見る者に『真実を追究する』ことの難しさと尊さと喜びを突きつけ、ボディーブローのように効いてきます」と手応えを語っている。「自分の親はいま頃どうしているだろうか」「子どもとの関係はこのままで良いのだろうか」といったことを考える“時間”を与えてくれる作品だ。

■ディーン・フジオカのビデオメッセージを掲載(NHK大阪公式ブログ)
http://www.nhk.or.jp/osaka-blog/program/248872.html

最終更新:7月17日(日)15時0分

オリコン