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九州4県の温州ミカン 米国輸出可能に 販路拡大へ弾み 農水省

日本農業新聞 7月13日(水)12時31分配信

 農水省は12日、熊本や長崎など九州4県産の温州ミカンが米国に輸出可能になったと発表した。果実を食害するミカンバエ発生を理由に輸入が禁じられていたが、発生していない園地での栽培を要件に解禁することで日米両政府が11日付で合意した。4県の温州ミカン生産量は国内の4分の1を占めるだけに、同省は輸出拡大につながると期待している。

 米国への輸出が解禁となったのは、熊本、長崎、佐賀、福岡の4県産の温州ミカン。

 温州ミカンの米国への輸出は、1967年に本州、四国産に限り始まった。九州産はミカンバエの混入への懸念から長らく認められていなかったが、発生していない園地での栽培を要件に、輸出解禁が決まった。

 具体的には、まず生産者が植物防疫所に園地を登録することが必要。その上でミカンバエが発生する6月1日から10月31日にかけて、たんぱく質加水分解物を誘引剤としたガロントラップを園地とその周辺に設置(密度は4平方キロメートル当たり1個)。期間中は2週間ごとにトラップを点検し、誘殺がないことを確認する。9月1日からは生果実も2週間ごとに目視し、被害がなければ米国に輸出が可能となる。

 同省によると、米国への温州ミカンの輸出量は年間約2トンにとどまる。主産地である九州からの輸出が可能となることで、さらに量を増やしていきたい考え。政府が「農林水産業の輸出力強化戦略」で植物検疫協議の加速を掲げたことも踏まえ、各国との間に残る輸出への障壁を取り除いていく方針だ。

 ミカンバエは、雌成虫は産卵管を除いて体長が約10ミリ。ミカンコミバエなどと異なり、年1回発生する。

日本農業新聞

最終更新:7月13日(水)12時31分

日本農業新聞