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会話を先読み回答するAIコンシェルジュ-東芝、スマホ・ロボットへ実装

日刊工業新聞電子版 7月13日(水)12時0分配信

 東芝は2021年までに音声対話によるコンシェルジュ(案内役)サービスシステムを実用化する。人工知能(AI)を使い相手の目的や何を求めているかを先回りして考え、短いやりとりで目的を達成できるようにする。多言語翻訳技術も採り入れて訪日外国人対応にも活用する。ロボットや電子看板、スマートフォンなどに実装する形で、ホテルや外食など用途別にシステムを提供していく。

 クラウドコンピューティングを使って音声を文字にしたり合成音声を用いて自然に会話したりできる独自技術「RECAIUS(リカイアス)」を進化させ、より人間のような会話の実現と端末への実装を目指す。例えばレストランの受け付けをする場合、来客との会話から相手の目的を先回りして類推し、「洋食が食べたいのでしたらこのメニューはいかがですか」、「手洗いに行くのでしたらこちらです」といった提案やおもてなしをできるようにする。

 AIの技術であるディープラーニング(深層学習)や機械学習を駆使して大量のデータから対話シナリオを学び、自律的に対話技術を高めるようにする。現在は研究開発段階でデモを行っているが、会話のシナリオを人手で作っている。用途別に多彩な会話シーンを作るには自律的に対話データを作り出すAI技術が不可欠となる。

 ユーザーの用途別にシステムを構築してクラウドサービスとして提供する考え。サービス業のほか製品の故障時の対応などに有効と見ており、専門的な対話技術も磨いていく。

 自然な音声会話によりサービスを提供する技術はスマホアプリやロボット、音声対話機器などさまざまなデバイスを使って開発が進んでおり実用化したものもある。だが音声の聞き取り能力や対話の中身などに課題を残している。東芝は対話技術の質を高め、グループが持つ実装力や幅広い技術領域を生かして差別化する。

最終更新:7月13日(水)12時0分

日刊工業新聞電子版