ここから本文です

トトロ基金と所沢市民らが刑事告発 墓地計画の寺、無届け伐採の疑い

埼玉新聞 7月13日(水)23時44分配信

 狭山丘陵の埼玉県立狭山自然公園内で進められている墓地計画を巡り、計画に反対している公益財団法人「トトロのふるさと基金」(安藤聡彦理事長)と市民ら約400人は13日、「里山保全地域に指定されている計画隣接地の国有地の一部を無届けで伐採などしたのは、『市ふるさと所沢のみどりを守り育てる条例』違反に当たる」と、同条例違反の容疑で、計画を進める宗教法人「大聖寺」(大滝和明代表役員)を所沢署に刑事告発したことを明らかにした。

 基金によると、墓地が計画されているのは所沢市三ケ島2丁目の山林約7700平方メートル。同法人は2014年12月、市に開発許可の事前協議を申請。事前審査を終えた所沢市は昨年11月、審査意見書を発行した。同法人は今年11月までに開発許可申請を提出する予定で計画を進めている。

 同法人は今年4月、計画地の地盤強度の調査のため、計画地内の約1千平方メートルの伐採などを届け出。しかし、5月下旬に作業した際、届け出てない隣接の国有地約62平方メートルの木竹などの伐採、整地などを行い、里山保全地域の土地形質を変更させたとされる。

 条例では保全地域の変形や伐採は届け出が必要で、無断の伐採などは20万円以下の罰金に処するとしている。

 同法人は県西部環境管理事務所に提出した顛末(てんまつ)書で「境界線などの確認が困難なゆえ、目測で雑草などを伐採した際、隣接地の一部で誤ってシノダケなどを伐採してしまった」と申告しているという。

 墓地計画を巡っては、市自治会連合会が計画中止を求める署名を市に提出し、市議会は計画に慎重な審査を求める請願を趣旨採択した。こうした状況の中、市は墓地計画が中止された場合は計画地の公有地化に取り組む方針を打ち出している。

 基金は「計画地は谷の最上流部で砂川堀の最源流部。湧水は湿地を潤しており、墓地開発は湿地の乾燥化と生物多様性に壊滅的な打撃を与える」と計画に反対し、「市の公有地化に協力するため寄付金を募りたい」と協力を呼び掛けている。

 大聖寺の大滝和明住職は「告発については初めて聞いた。詳細が分からないので、コメントは差し控えたい」としている。

最終更新:7月14日(木)12時36分

埼玉新聞