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切り株などを活用 横須賀・衣笠山公園のオブジェ

カナロコ by 神奈川新聞 7月13日(水)7時33分配信

 フクロウ、埴輪(はにわ)、サッカー少年-。横須賀市小矢部の衣笠山公園には、切り株や木片を活用したオブジェが至る所に設置されている。公園管理事務所長の早川守さん(67)が6年前から制作し始めたもので、現在87体を数える。「公園に来る人に和んでほしい」。“動物園”を思い描き、伐採された木々に再び命を吹き込む。

 早川さんは2010年、管理事務所長として公園に赴任した。公園には約2千本の桜が植えられ、三浦半島随一の花見の名所として知られる。だが当時は老朽化が進んだ樹木が多く、山が荒廃していたという。

 維持管理のために伐採すると、園内は切り株だらけになった。まるで墓標が並んでいるかような光景。「桜の墓場」と表現した公園職員もいた。

 「何とか命を吹き込めないか」と考え、どことなくカエルの形に似ていた切り株に、枝を使って目玉を付けた。それ以来、オブジェで公園を楽しい雰囲気にしようと、桜のほか、クヌギ、コナラなどの園内の木を使って毎月1体ほど制作を続けている。

 大切にしているのは、木を削って加工するのではなく、自然のままの形を生かすこと。ときには来園者に何に見えるか尋ねながら、凹凸のある表面をニワトリの羽に見立てたり、曲がった枝をドラゴンの体にしたり、想像力を働かせる。

 3年ほど前からは、オブジェに番号を付けて、設置場所を示した地図を職員らで作成。新しい種類が増えると更新し、これまでに来園者に配布した枚数は1千部を超える。

 園内には、来園者が撮影したオブジェの写真を展示するコーナーも設けられている。「楽しく遊べる、と言われるとうれしい」と話す早川さん。100体を目指して制作を続けている。

最終更新:7月13日(水)7時33分

カナロコ by 神奈川新聞