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「脳のしわ」できる仕組み解明 金大・東大、疾患探る一助に

北國新聞社 7/13(水) 3:12配信

 金大と東大の研究グループが、脳の表面にしわ(脳(のう)回(かい))ができる仕組みを解明した。イタチの仲間であるフェレットの脳を用いた実験で、「Tbr2」と呼ばれる遺伝子がしわの形成を担っていることを突き止めた。ヒトをはじめ高等な動物の脳には無数のしわがあり、研究成果は、脳が進化する過程や脳疾患の原因を探る手掛かりになりそうだ。

 脳は大脳皮質の表面にしわができることで表面積が広くなり、より多くの神経細胞を生み出しているとされる。ヒトは他の動物に比べて大脳皮質が特に発達しており、しわは胎児期に形成される。

 研究グループは生まれて間もないフェレットの脳を分析し、しわができる部分にTbr2が多く存在することを確認した。Tbr2の働きを人為的に抑制したところ、しわの形成が阻害され、しわの深さは正常な脳の半分程度になった。

 Tbr2の働きを抑えた脳では、大脳皮質の神経細胞をつくる「神経前駆細胞」が著しく減少していることも分かった。これらの結果から、Tbr2は大脳皮質の神経前駆細胞や神経細胞を増やし、脳のしわを生み出していることが明らかになった。

 金大医薬保健研究域附属脳・肝インターフェースメディシン研究センターの河崎洋志教授らのグループが研究に取り組んだ。マウスより人間に近い脳を持つフェレットを使って実験した。

 研究成果は12日、英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」のオンライン版に掲載された。

北國新聞社

最終更新:7/13(水) 3:12

北國新聞社