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広島カープ「失われた25年」を取り戻せるか? 日本経済との相関関係

ZUU online 7月14日(木)7時10分配信

広島カープがセ・リーグを独走中だ。2016年7月12日現在で今シーズンの貯金を20とし、2位巨人とのゲーム差を10ゲームまで拡げた。最後にカープが優勝したのは1991年。カープが優勝すれば実に26年ぶりとなる。広島ファンの中には、バブル崩壊後の日本の失われた20年と広島カープの低迷期をダブらせている人も多いようだ。広島カープと日本経済の相関関係を見てみよう。

■カープの優勝年はGDPも株価も上昇

広島カープは、セ・パ両リーグで一番優勝から遠ざかっているチームだ。最後にリーグ優勝した1991年以降、25年間優勝がない。 今世紀になってリーグ優勝がないのは、セ・リーグではカープと横浜DeNAベイスターズ、パ・リーグではオリックス・バッファローズだけになった。

カープが初めてリーグ優勝したのは1975年だ。1950年の球団創設から1975年の初優勝までに要したのが26年間だった。山本浩二、衣笠祥雄が活躍していた頃だ。 奇しくも今年は最後の優勝から26年目、カープファンにはもう待ちきれない。

カープは初優勝後、1979年には初の日本一、1980年には日本一連覇とカープの黄金時代を築いた。投手に江夏豊を擁し「江夏の21球」と野球ファンに語り草になっている日本シリーズが1979年。高橋慶彦が33試合連続ヒットを記録したのもこの年だった。

1984年、1986年、1991年にもリーグ制覇をし、80年代のカープは、投手に北別府学、大野豊がいて、打者には正田耕三や小早川毅彦などがいて、セ・リーグの常勝チームだった。ただし1991年が最後の優勝となり、バブル崩壊後リーグ制覇はなくなった。

カープ優勝年の実質GDP成長率と日経平均の騰落率を比較してみた。たしかに、カープが優勝した年は、景気もよく、株も上がっている。とくに80年代にカープが全盛期を迎えていたのでその感覚が強いのだろう。

カープ優勝年:実質GDP成長率(年度)/日経平均年間騰落率
1975年:+4.0%/+14.2%
1979年:+5.1%/+9.5%
1980年:+2.6%/+8.3%
1984年:+4.8%/+16.7%
1986年:+1.9%/+42.6%
1991年:+2.3%/▲3.6%
2016年6月末:+0.9%予想/▲18.2%(6月末)

ただ、1990年までの日本は、景気も株価も右上がりだった。カープが頑張らなくてもGDPも日経平均も上がっていたとも言えるだろう。カープだけが相関関係が高いわけではないかもしれない。

■カープの日本経済との相関関係失われた20年にある

カープファンが、日本の景気とカープを関連づけるのには、失われた20年の間、カープファンも日の目を浴びなかったからだ。

1989年をピークに日本経済未曾有の好景気であった株高、円高、不動産高の資産バブルは崩壊した。その後、日本はデフレに入り、景気も株価も長期の低迷期に入る。

日本における「失われた20年」とは、日本経済が安定成長期終焉後である1991年から約20年以上にわたり低迷した期間を指す言葉である。日本はまだデフレを脱したとは言えず、2016年現在、「失われた25年」とも呼ばれている。カープ低迷期がまさにこの時期に被るのだ。カープも、1990年代はAクラスに入る事もあったが、2000年以降はBクラスばかり、まさにカープファンにとっても失われた20年だった。

■2013年アベノミクスでカープもCLへ

安倍第二次内閣が2012年11月に成立し、デフレ脱却、円安を掲げてアベノミクスを始めた。アベノミクスとともにカープも失われた20年からやや息を吹き返す。2013年のセ・リーグで久しぶりにAクラスに入りクライマックスシリーズに出場することになった。

その後、2015年には「男」黒田博樹が凱旋帰国、2016年「マエケン」こと前田健太はドジャーズにいってしまったが、カープファンは今年の快進撃を信じていたに違いない。

強いカープが帰ってきた、きっと日本経済と株価も下期には回復しはじめるのではないだろうか。日本経済が上向き、株が上がるならカープファンでなくても広島黄金時代の復活を祈りたい。

平田和生(ひらた かずお)
慶應義塾大学卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダーとして活躍。ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。国内外機関投資家、ヘッジファンドなどへ、日本株トップセールストレーダーとして、市場分析、銘柄推奨などの運用アドバイスをおこなう。現在は、主に個人向けに資産運用をアドバイスしている。

最終更新:7月14日(木)7時10分

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