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「ゲリラ豪雨」と「夕立」どう違う? 気象庁に聞いてみたら……

THE PAGE 7月14日(木)20時27分配信

 いきなり空が暗くなったかと思うと、激しい雨が降り出した ── 。ゲリラのごとく予測困難な場所に突然現れるという特徴から名付けられた「ゲリラ豪雨」は、ときに、水害をもたらす場合すらありますが、一体「夕立」とはどう違うのでしょうか。気象庁に聞いてみました。

「ゲリラ豪雨」はマスコミの言葉

 「『ゲリラ豪雨』という言葉は、気象庁では使っておりません。それはマスコミが使う言葉です」といきなり釘をさされました。ゲリラ豪雨のことを、気象庁では「局地的豪雨」や「局地的な大雨」、「集中豪雨」などと表現するのだそうです。

 「夕立」も、気象庁ではあまり積極的に使わない言葉だとか。たとえば、気象庁が発表する天気予報では、「夕方に雨」という表現を使っても、「夕立がある」とは言わないそうです。ただし、「気象予報士が分かりやすく解説するために、『夕立』という表現を採用するケースはあるかもしれません」とのこと。

 あらためて、「局地的豪雨」と「夕立」との違いを聞いてみたところ、気象庁は、「『豪雨』という言葉は、災害に結びつくポテンシャルを持つ降り方の場合に使います。対して、『夕立』という言葉はどちらかといえば文学的な表現で、夕涼みや、打ち水といったイメージの表現です。『夕立によって災害が起こる』、という言い方は使いませんよね」と説明します。

 気象庁が使う予報用語を確認すると、「豪雨」は「著しい災害が発生した顕著な大雨現象」、「局地的な大雨」は「同じような場所で数時間にわたり強く降り、100mm~数百mmの雨量をもたらす雨」と定めています。「局地的豪雨」と「夕立」の違いは、洪水などの災害をもたらす可能性の有無にあるのです。

正確な情報を明確かつわかりやすく

 「ゲリラ豪雨」や「夕立」といった一般的によく使われる言葉を気象庁が用いないのは、正確な情報を明確かつわかりやすく、聞き取りやすく伝えるためです。「『夕立』という言葉を聞くと、人それぞれで違ったイメージを思い浮かべる可能性があり、気象情報を正確に伝えられません」と気象庁。確かに、たとえば「夕立」という言葉だけでは雨の強さがわからないので、ある人は小雨のみ、ある人は小雨から大雨を含むと考えるなど、判断にばらつきがありそうです。

 一方、予報用語について、気象庁では時代の変化にも対応する方針も示しています。将来、『ゲリラ豪雨』の定義が定まれば、天気予報に登場する場合もあるかもしれません。

(取材・文:具志堅浩二)

最終更新:7月14日(木)20時34分

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