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狭いビルでも容易に省エネ、エレベーターに載せられるコンパクトな氷蓄熱システム

スマートジャパン 7月14日(木)6時55分配信

 竹中工務店は、同社が所有する三宮プラザビル(神戸市中央区)の氷蓄熱空調システムの更新に伴い、モジュール対応のコンパクト型熱回収式空冷ヒートポンプアイスジェネレーター(コンパクト型アイスジェネレーター)を導入した。この製品の採用によりエレベーターによる搬入が可能になるなど更新性が大幅に高まった他、機器効率の向上により省エネを実現したという。

 中央熱源方式の氷蓄熱空調システムの冷凍機は、屋上や地下など搬出入が困難な場所に設置されることが多く、巨大なクレーンや専用に設置した搬出入用開口を用いて搬出入を行っていた。今回、熱源に氷蓄熱空調システムを継続利用するという同社のニーズに合致し、しかもエレベーターでも搬入可能で高効率なモジュール対応のコンパクト型アイスジェネレーターを導入することで、更新を容易にするとともに、搬入のコストダウンを実現した。

 同製品は小型機器のモジュールにより構成されており、巨大なクレーンや搬出入用開口を用いた搬出入が不要だ。超高層ビルや建物周囲に巨大クレーンの設置場所がない場合などでも、容易な更新が可能となる。ビル用マルチエアコン15HP(相当馬力)型の室外機と製氷機とで構成されており、分割時の寸法は最大寸法で、幅1150ミリメートル(mm)、奥行き1215mm、高さ195mm、重さ360キログラム(kg)。エレベーターにも積載できる。エレベーターが設置階にない場合でも、階段での搬入やクレーンの小型化が可能だ(図1)。

 モジュール対応により、室外機と製氷機を上下に設置し、設置面積の最小化を図ることもできる。製氷、冷水、温水、同時(熱回収)のモードがあり、多様な空調ニーズに対応する。特徴的な製氷モードでは、シャーベット状の流動性の高い氷を連続的に生成し、氷蓄熱槽へ搬送して蓄熱する。冷房空調時は、熱源機を稼働することなく氷を溶かしながら氷蓄熱槽内から低温度の溶液を取り出して空調を行うことも可能だ。

 シャーベット状の氷は融けやすいため負荷追従性が高く、夜間に蓄氷した氷を急速放熱することもできる。マイクロチャンネルの採用により製氷時のCOP(機器効率)を向上させ、省エネルギー化を図っている。夜間電力を利用して蓄熱し昼間放熱することで、デマンドレスポンス対応やネガワット取引など、時代のニーズに応変に対応する。

 三宮ブラザビルは1994年完成。地下2階、地上12階、塔屋1階。高さは45.675メートル。同社では同製品の採用により、更新時期を迎えた空調機器のストックが多数ある中での幅広いニーズに対応していく方針だ。

最終更新:7月14日(木)6時55分

スマートジャパン

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