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ADAS用センサー市場規模、2020年1兆4千億円超へ

EE Times Japan 7月14日(木)13時39分配信

■矢野経済研究所が調査結果を公表

 先進運転支援システム(ADAS)用センサーの世界市場規模は、1兆4475億円に達する――。

【ADAS用キーデバイス/コンポーネント種別の世界市場規模予測】

 矢野経済研究所は2016年7月、ADASに使用するキーデバイス/コンポーネントに関する調査結果を公表した。

 同社ではADASを、自動車の前方、後方、側面に装着したセンサーデバイスにより、車両周辺状況を検知し、事故を未然に防ぐシステムと定義。ADAS用キーデバイス/コンポーネントとは、車両の周囲に搭載されるセンサーユニットを指し、ミリ波や準ミリ波レーダー、カメラ、赤外線レーザー、ナイトビジョン、超音波センサーなどが含まれ、今回の調査は、乗用車と車両重量3.5トン以下の商用車に搭載されるものを対象にしている。

■2015年の市場規模は4327億円

 それによると、2015年におけるADAS用キーデバイス/コンポーネントの世界市場規模(自動車部品メーカー[ティア1]出荷金額ベース)は4327億円で、前年より39.5%成長し、「2015年から本格的な拡大基調に入り、ADAS装着車が日米欧で急増している」(同社)と指摘する。

 2016年以降の市場規模については、米国で2022年までに主要自動車メーカーの新車に対し緊急自動ブレーキ(AEB)搭載義務化の動きがあるなど、日米欧でのADASの標準搭載化が進むことを背景に拡大すると予想。2014年から2020年までの市場規模の年平均成長率(CAGR)は29.3%とし、2020年における世界市場規模は1兆4475億円を超えるとした。

■ADAS用カメラのCAGRは43.5%か

 デバイス/コンポーネント別にみると、最も市場規模が大きいのが、ADAS用カメラ(駐車支援用ビューカメラなどドライバー向け映像用カメラは含まない)だとする。ADAS用カメラの2015年市場規模は1511億円。カメラを使った運転支援機能の種類が増え、自動車1台当たりの搭載点数も増える見込みで、2014~2020年のCAGRはADAS用センサーとして最も高い43.6%を予想。2020年にはADAS用カメラ市場は6800億円規模に達するという。

■ミリ波レーダー、コストダウン見込まれるも27.8%成長へ

 2020年にカメラに次ぐ市場規模となるのが、76G~77GHz帯周波数を使用するミリ波レーダーだ。2019年以降にCMOSプロセスを適用したミリ波レーダーの製品投入が進み、検知距離100m以下の周辺監視向けショートレンジレーダー(SRR)に使われると予想。車両1台当たりに搭載されるミリ波レーダー数は5~6個になるという。24G~25GHz帯を使う準ミリ波レーダーからの置き換えは2020年以降に進むという。ただ、需要拡大とともにコストダウンが進むとみて、2014~2020年のCAGR27.8%を予想。その結果、2020年市場規模は3884億円と推定している。

■準ミリ波レーダーは2553億円市場に

 検知距離70~80m、検知確度180度で車両後方、側面の周辺監視向けSRRとして採用される準ミリ波レーダーについては現在、BSD(死角検知)やLCA(車線変更補助)、RCTA(後方車両衝突・接近警報)向けにリアバンパーに2個装着されるケースが多く、高級車では1台当たり5個搭載されている。今後も「低コストであるため一定の需要が期待できる」(同社)とし、2014~2020年のCAGRは26.2%、2020年の市場規模は2553億万円と予測した。

■超音波センサーは搭載点数が伸びて858億円規模か

 検知距離が3~4mの超音波センサーについては現状、近距離における障害物を警報するクリアランスソナーが、駐車支援システムなどで使われている。車両1台当たりの搭載個数は年々増加しており、高級車では12個の超音波センサーが使われているとみられる。これまで、超音波センサーによる駐車支援システムの採用は欧州が中心だったが、低コストであることを理由に日本市場でも採用が拡大する見込み。さらに自動駐車の実用化などで駐車支援システムの高度化も予想され、超音波センサーの車両1台当たりの平均搭載個数は9~10個まで上昇する見込み。それにより、2014~2020年のCAGRは19%で、2020年の市場規模は858億円と予測している。

最終更新:7月14日(木)13時39分

EE Times Japan