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しりあがり寿が「ジョジョ」「まどマギ」を生描き!メ芸企画展のイベントで

コミックナタリー 7月14日(木)22時28分配信

文化庁メディア芸術祭の20周年を記念した展示会「文化庁メディア芸術祭20周年企画展―変える力」の記者発表会が、本日7月13日に東京・アーツ千代田3331にて行われた。

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10月15日から11月6日までアーツ千代田3331ほかにて順次開催される「文化庁メディア芸術祭20周年企画展―変える力」。会場には審査委員を務めたことのある4人の監修者が選んだ歴代の受賞作品や、審査委員会推薦作品がずらりと展示される。そのほかマンガ部門受賞作の全巻を閲覧できるライブラリーや、過去の受賞者が出演するワークショップなどのイベントも。

記者発表会にはしりあがり寿、里中満智子をはじめとする同展示会の実行委員や、部門監修を務めた計14名が登壇。冒頭には各部門の監修者により見どころについて説明が行われ、マンガ部門からはマンガ評論家兼東京工芸大学教授の伊藤剛が登場した。伊藤は初期を振り返り「当時、『文化庁メディア芸術祭という大きな賞が始まる。そこでマンガも憲章するらしいぞ』と揶揄の入ったオタク特有の冷笑があったことを記憶しております。でも今では、大学でマンガを教えるという風景も珍しいことではない」としみじみと話す。続けて「20年で最大の変化は、マンガ部門自体が19回も続いたこと。書店にある本の帯には『審査員特別推薦』といったように刷られている。これはマンガの読者や流通市場からも、文化庁メディア芸術祭を信用していただいたということではないかなと思います」と誇らしげな様子で語った。

そして話は、今回展示される荒木飛呂彦の「ジョジョリオン -ジョジョの奇妙な冒険 Part8」に移る。舞台・杜王町が東日本大震災の被災地である仙台をモデルとしていることについて、「震災の大きな災害に対して、荒唐無稽の上に荒唐無稽を重ねたかような想像力で当たっていくという(作品)。また物語的な想像力でしか到達できない、一見アンリアルなものでしか到達できないリアルがあるんではないかと予見させてくれる」と意見を述べた。さらに「これは『ジョジョリオン』単体への表彰というよりは、30年近く続いた『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズへ対してと言ってもいいかもしれません」と、荒木の功労を讃えた。

そして後半には、受賞作品および審査員会推薦作品の選定についての秘話も。「同じ作品、同じ作家が(候補に)繰り返し上がってくる」「実は一番名前が上がっているのはいがらしみきお先生です」と明かす。「いがらし先生は1994年に『物語は終わってしまったのだ。あとはデータベースの組み合わせのようなものになっていく』とインタビューでおっしゃっている。以降、マンガはつまらなくなったと言われた閉塞の時代があった。しかし2000年代半ばから現在に至るまで、きわめて多様な作品がとても豊かに作られるようになり、芳醇な時代になった。そういったものを振り返るものとしてこの企画展があればいい」と、熱い思いを語った。

終盤には、同展に出展も行うしりあがりのライブペインティングが。まっさらな大きい紙に、10分間でこれまでの受賞作品のイラストをできるだけ多く描き上げるという。「さて、何を描こうかな」と言いながら、「スタート」という掛け声がかかると勢いよく「魔法少女まどか☆マギカ」「時をかける少女」「老人と海」「ヒストリエ」「もののけ姫」「ジョジョリオン」、さらにはAIBOなど、マンガ作品だけにこだわらず、幅広く描き上げてみせた。最後に仕上げとして赤色のインクで「文化庁メディア芸術祭」のロゴを描き完成させると、しりあがりはすぐさま壁から紙を剥がしクシャクシャに丸める。客席が動揺する中、座り込んで何やら作業するしりあがり。しばらくして「できた!ジャーン!!」と手を掲げると、そこには企画展のシンボルマークを再現した紙が。「シンボルマークのできあがりです。ありがとうございました!」と、満面の笑みでイベントを締めくくった。

「文化庁メディア芸術祭20周年企画展―変える力」
期間:2016年10月15日(土)~11月6日(日)会場:アーツ千代田3331サテライト会場:NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)、UDX THEATER、国立新美術館ほか料金:無料 ※一部イベントは有料

最終更新:7月14日(木)23時16分

コミックナタリー