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【ライブレポート】avengers in sci-fi「ついて来いよ!とか言ったほうがいいのかな?」

BARKS 7月14日(木)17時11分配信

7月10日、avengers in sci-fiが6枚目のフルアルバム『Dune』(4月20日発売)を引っさげた全国ツアー<Dune Walk Tour>のファイナルを東京・SHIBUYA CLUB QUATTROで迎えた。

◆ライブ画像

約2年ぶりにリリースされた今回のアルバムでは社会への怒りというシリアスなテーマを貫いたアベンズ。ライブは『Dune』の1曲目に収録されている「Departure」からスタートした。ステージに立つ木幡太郎(G&Vo&Syn)と稲見喜彦(B&Vo&Syn)の周りには多くの機材が配置され、エフェクターや同期を多用した電子的なサウンドと、衝動的で躍動感溢れるバンドサウンドとが融合するアベンズ独特の異空間のようなサウンドがフロアを包み込んでいった。

アルバムのタイトルトラックとなる「Dune」では長谷川正法(Dr)が叩き出すスネアの鷹揚なリズムがインパクトとなり、いくつも展開を重ねながら至福の昂揚感を生み出した。作品ごとに新たなアプローチを続けるアベンズだが、今作『Dune』では1990年代グランジの影響を色濃く反映させたという。より重低音が強化されたフィジカルな音像。フロアに集まったお客さんもまた頭で考えるのではなく、直観的に体を動かす良いムードができあがっている。コズミックな音色に彩られた「1994」、上物の執拗なループ音で踊らせた「E Z Funk」を経て、「クソったれな世界に捧げます」と繰り出した「New Century」では、そのタイトルとは裏腹に、不吉で不気味なサウンドと神々しいメロディとが入り混じる美しい演奏でフロアを圧倒した。

MCでは長谷川が「喋ることがないと“ありがとう”に逃げちゃう口下手なバンドなんですけども……」と口火を切ると、木幡は「俺はそんなこと思ったことない!」と意外そうに反論。演奏のピリッとしたムードがふと和む一瞬だった。稲見が繰り出すベースのスラッピングと、木幡がギターで鳴らすスクラッチ音がバトルする「Tokyo Techtonix」からはいよいよライブはクライマックスへと向かった。木幡が「音楽を介してじゃないと、こんなに一所(ひとところに)に人が集まることはないと思う。またライブで会いましょう」と言うと、シンセベースの強烈な重低音にのせて悲壮なまでに孤独を描いた「Stranger」から、長谷川がドラムヘッドがはち切れんばかりに叩いたハードコアナンバー「Vapor Trail」へ。アベンズの音楽だけが作り出す、言葉にならない幸福感と共に2時間におよぶライブを締めくくった。

アンコールでは「この後もライブが決まってるので、無理のない範囲で来てください」と控えめな告知をした稲見。「俺たちについて来いよ!とか言ったほうがいいのかな?」とボソリと言いながらも“やっぱり柄でもない”と落ち着くのがアベンズらしい。そしてアルバム音源ではCzecho No Republicのタカハシマイをフィーチャリングした「Still In A Dream」を3人だけの演奏で披露すると、ラストは木幡と稲見のツインボーカルが軽快に駆け抜けるダンスロック「Homosapiens Experience」で会場は大きな喝采に包まれた。

終演後には、メンバーがライブで使用した機材をお客さんが触わることのできる“試奏企画”も開催。実際にドラムを叩いたり、シンセを弾いてみたり、写真撮影をしたりできるレアな機会とあって、ステージ前にはお客さんの長蛇の列ができていた。その様子を楽屋のモニターで見ていた稲見は「これが終わるまで帰れないんです」と、楽しげに機材を触わるお客さんの様子を嬉しそうに見守っていた。

text:秦 理絵
photo:橋本 塁(SOUND SHOOTER)

■セットリスト
01. Departure
02. Yang 2
03. Riders In The Rain
04. Dune
05. 1994
06. E Z Funk
07. New Century
08. The World Is Mine
09. Sonic Fireworks
10. No Pain, No Youth
11. Tokyo Techtonix
12. 20XX
13. Citizen Song
14. Stranger
15. Vapor Trail
en1. Still In A Dream
en2. Homosapiens Experience

最終更新:7月14日(木)17時11分

BARKS

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。