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自動運転、し烈な開発競争 各メーカーの取り組み一覧

qBiz 西日本新聞経済電子版 7月14日(木)10時27分配信

日産自動車は13日、主力ミニバン「セレナ」を全面改良し、高速道路の同一車線をほぼ自動で走る自動運転機能を搭載すると発表した。子会社の日産自動車九州(福岡県苅田町)で生産し、8月下旬に発売する。渋滞時も含めハンドル、アクセル、ブレーキの全てを自動化するのは「国内メーカーで初めて」(日産)という。他メーカーも類似機能を実用化するなど開発競争は熱を帯びており、法制度の見直しなど普及に向けた環境整備が急務となる。

「九州ふっこう割」売り切れ相次ぐ

熱帯びる開発競争 法制度に課題も

 新型セレナに搭載される自動運転技術「プロパイロット」は、カメラやセンサーで車両を制御。前方の車と一定の距離を保ちながら、車線中央を走行するようハンドル操作を支援する。渋滞で停車する際はブレーキが自動でかかり、スイッチを押すかアクセルを軽く踏むだけで再び発進。ハンドルやブレーキを操作すると通常運転に切り替わる。

 新型セレナの価格帯は300万円前後と、現行モデルとほぼ同水準となる見込み。

 日産は2017年以降、欧米や中国でも同じ機能を搭載した車を発売する方針。18年に高速道路で車線変更や追い越しができる機能、20年には市街地での自動走行機能を市販車で実現するとしている。開発した技術をいち早く製品化することで、市場での優位性を生み出したい考えだ。

 ただ前方の車を追いかける追従走行や車線維持などの支援機能は、米テスラ・モーターズなど欧米勢のほか、富士重工業やトヨタ自動車も既に量販車に搭載。政府が自動運転車を成長戦略の一つに掲げる中、技術開発にはディー・エヌ・エー(DeNA)など異業種の参入も相次ぐ。

 人の操作を全く必要としない「完全自動運転」が実現する可能性もあるが、事故時の法的責任や運転免許制度の在り方、サイバー攻撃へのセキュリティー対策など課題も多い。道路交通法など関連法制の見直しも必要になるとみられ、警察庁は本年度から検討作業に着手している。

 今年5月には米国でテスラ車の死亡事故が発生し、自動運転の安全性や事故責任の所在があらためて注目された。日産幹部は今回実用化する技術について「自動運転というより運転支援システム。すべての条件をカバーはできない」と説明。運転者はハンドルに手を添える必要があり、事故時の責任も負うという。

西日本新聞社

最終更新:7月14日(木)11時4分

qBiz 西日本新聞経済電子版