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民泊の規制素案、年間営業日数を少なくとも半年以下に制限

ニュースソクラ 7/14(木) 12:30配信

新経済連は日数制限に反対表明

 民泊サービスのルールづくりの検討を進めてきた政府の専門家会議は、民泊の営業日数を制限することなどを盛り込んだ最終報告書を取りまとめた。

 政府はこの報告書をもとに法案を作成、来年の通常国会での法制化を目指す。

 今回示された最終報告書では、民泊を旅館やホテルなどの宿泊業と分け、有償かつ反復継続して提供する「住宅を活用した宿泊サービス」と定義した。ただし、「一定の要件」を課し、年間の民泊営業日数を制限する考え。今後の法整備の中で調整し、半年未満(180日以下)の範囲内で適切な日数を設定。諸外国の例も参考とし、既存のホテル・旅館との競争条件にも配慮する。

 この「一定の条件」を超えて民泊サービスを提供する事業者には、旅館業法に基づく営業許可の取得を義務化する。さらに、「一定の要件」を満たすことを前提に、住居専用地域でも民泊サービスを実施可能とすることも盛り込んだ。ただし、地域の実情に応じて各自治体が条例を定めることで、民泊サービスを制限することもできるようにする考え。

 そのほか、最終報告書では、「家主居住型(ホームステイ型)」と「家主不在型」を区分し、住宅提供者、管理者、仲介事業者に対し規制を設ける考え方が示された。

 家主居住型では、住宅提供者が行政庁への届け出を行うほか、利用者名簿の作成、最低限の衛生管理、苦情への対応を行う。家主不在型では、住宅提供者は行政庁へ届け出を行う一方で、管理者に管理を委託。管理者は行政庁へ登録を行い、利用者名簿の作成や衛生管理などを請け負う。また、家主居住、不在型いずれの場合も、仲介事業者は行政庁への登録を行う。

 なお、「届け出」や「登録」の手続きにはインターネットを活用することで、関係者の利便性に配慮。マイナンバーや法人番号を活用することで、住民票などの添付を不要とすることなども検討する。

 訪日外国人の受皿として、急増する空き家問題の解決策として注目を集める民泊サービスだが、営業日数制限が設けられたことで、こうした効果も限定されるのではないかという声も出てきている。今後は民泊サービスに関する法整備の中で、営業日数の制限の落としどころがどこになるのかに注目が集まりそうだ。

 とくに家主不在型の民泊サービスを展開する事業者にとっては、営業日数が制限されるほど収益が得られにくくなる。民泊サービスを提供できない半年間も、家賃負担などが発生するため採算が取りにくくなるのだ。

 ちなみに、eビジネス関連企業などを中心に構成される新経済連盟(三木谷浩史代表理事、楽天代表取締役会長兼社長)は、民泊サービスの営業日数制限を設けることについて「断固反対」する声明を発表。「日数制限の下では投資を回収することはできず、空き家を活用することは不可能になる」「日数制限があると、かえってヤミで事業を行う者が増える」ことなどを理由に上げている。

 さらに民泊サービスを提供する事業者を対象にアンケート調査を実施。「民泊サービスの新制度において180日の日数制限ができた場合どうするか」と聞いたところ、家主居住型の事業者の約7割、家主不在型の事業者の約9割が新制度において「事業を続けることはできない」と回答した。

ハウジング・トリビューン編集部

最終更新:7/14(木) 12:30

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