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ジュノー木星軌道突入成功で浮かれるNASAの人+5つの驚き事実

ギズモード・ジャパン 7月14日(木)21時10分配信

「これも御用済みだ!」

こう叫んで記者団の前で失敗時のマスコミ対応マニュアルをビリビリ破って万雷の拍手を浴びているこちらのお方は、NASA木星探査機ジュノー開発プロジェクトを総括するRick Nybakkenさん。そのあとにもマイルをドルと間違えて「いっけねーマイルマイル、怒られるーあははははー!」と終始ごきげんでした。

太陽光を細々と動力に変え、5年かけて地球から27億kmの彼方まで飛んだジュノーが、アメリカ独立記念日の4日深夜(米時間)、無事軌道突入を果たしましたね。太陽電池の探査機では最遠到達記録を達成したジュノー。そのスゴさを5つの事実でまとめてみました。

人類未踏のスピード

突入の数週間前からジュノーは木星の重力にグイグイ引き込まれて、首の骨が折れるほどの加速を続けました。再接近時には地球に対して時速26万km、人工物の史上最速記録を突破する勢いだったようです。これはスペースシャトルの約10倍の速度に相当します。

そのまま突入しても真っ直ぐ飛んでフライバイバイ~になっちゃうので、35分のエンジン逆噴射で減速して重力に絡め取られてもらって軌道に乗りました。減速しても時速21万kmなので、惑星周回軌道突入としては過去最速スピード。こうして木星の雲頂になるべく近寄りました。

被ばくシェルター

ジュノーがいる辺りは磁場がすごくて電子機器がとても稼働できないような過酷な環境です。磁場が間断なく太陽風から荷電粒子を吸い寄せて、地球の何百万倍という、とんでもない強度の「放射線帯」ができちまってるんです!

そこで電子機器が狂わないように、ジュノーにはごっつい抗放射線保管庫を搭載しました。この種のものは初。重量180kg、大きさはSUVのトランクぐらい。こいつで覆えば放射量は800分の1まで減らせます。「こいつは本当にコストもかからない。ほかのミッションでも使えるはずだよ」と、Nybakken座長はギズモードからの取材に答えてます。

この金庫に収まらないセンサ類は局部的にタンタルで保護し、ソーラーパネルは特殊な抗放射線カバーガラスでコーティング。これだけのことをしてもなお、2018年2月のミッション完了までには歯科レントゲンを1億回受けるほど放射を浴びるっていうんだから、くわばらくわばら…。最後は木星にダイブして、ガスの花と散る運命にあります。

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最終更新:7月14日(木)21時10分

ギズモード・ジャパン