ここから本文です

さとり世代のバンドたちの秘めたる想い

Lmaga.jp 7/14(木) 19:00配信

「僕らの世代はいわゆる『さとり世代』と言われてて、熱い気持ちを表に出すのが苦手な部分がある。でも、みんな音楽に対して真面目やし一生懸命なバンドばっかりで、関西にはこんなにおもろいヤツらがおるということを、もっと知ってもらいたくて」と語るのは、音楽イベント『SUMMERズボップくん2016』を主催するバンド、愛はズボーンのボーカル&ギター・儀間建太とプププランドのギター・吉川淳人だ。

イベントを主催する愛はズボーン、プププランド、THE BOSSSのメンバー

「さとり世代」とは、1990年代前後に生まれ、いわゆる「ゆとり教育」を受けた世代に当たる。生まれた頃にはバブルは崩壊、不況しか知らず、またインターネットを利用して育ってきていることから現実への知識が豊富。現実を悟ったように堅実で高望みしない若者が多いことからそう呼ばれている。

この音楽イベントを主催する、愛はズボーン、プププランド、THE BOSSSという関西を中心に活動する3バンドは、メンバーがほぼ24~28歳、とまさにこの世代。「世の中に不満があんまりないというか。僕らは総合的に恵まれてるんですよ。何でもやろうと思ったらできる。好きな音楽もネットを開けば聴けるし。今なんでもあるじゃないですか。でも逆に、それが生きにくくもある」と彼らは言う。

今の時代、音楽はYoutubeなどの動画サイトで簡単に聴くことができ、ライブの告知はSNSなどで自分たちで自由に発信できるようになった。情報発信をするインフラに恵まれている分、メジャーからアマチュアまで数多くのバンドが競い合う状況となり、その結果、埋もれてしまう可能性も高い。それと同時に、かつて、新たな音楽との出会いであった音楽フェスでも「地蔵」と呼ばれるファンが占拠するなど、リスナーが新しいバンドを探したいという欲も減ってきているような現状もある。そのなかで売れるためには「ほかとは違う自分たちの強み」を見出し、発信する「自己プロデュース能力」が問われるようになっている。彼ら世代のバンドマンはそういった意味で自分たちの音楽を聴いてもらうことが難しくなっているのかもしれない。

そんななか、「ライブという本来の力で、自分たちの音楽を知ってもらいたい」と立ち上げたのが、『SUMMERズボップくん』という音楽イベントだ。同世代のバンドで協力し、「梅田シャングリラ」で初めて開催したのが2年前。

「最初、愛はズボーンの自主企画をしようとしてたんですけど、先輩バンドに断られて、ブッキングが難航したんです。自分たちの音楽に自信があったから絶対大丈夫と思ってたんですけど、実績もなかったし、出演してもメリットがないって言われて。そんなときに、頼れるのが同世代だったんですよね」(儀間)。「頑張りたいし自信もあるけど、実績がないから何かするにも難しいことが多くて。そんなときに、同世代で一緒に頑張ればきっとおもしろいことができる。特にこの3バンドはお互いに尊敬し合って刺激を与え合ってたんで、新しいシーンを作れる、何かでっかいことできると思ったんです」(吉川)

そういった想いから、このイベントでは「My generation is made from your party.」というメッセージを掲げ、今年が3回目の開催となる。「主催の3バンドが全国でライブを重ねてきて、その経験を捨てるのはもったいないなと。なので、各地からおもしろい同世代バンドを呼ぶことにしたんです」と、関西出身のDENIMS、神頼みレコード、ナードマグネットのほか、Helsinki Lambda Club、Kidori Kidori、ドミコ、そしてTempalayといった関東勢も多く参戦する。普段、野望をあまり語らない彼らが「ずっと続けていって、いずれ泉大津フェニックスとか大きい規模でやりたい!」と、熱い思いを持つこの自主企画ライブ。今、ガッツキがないなどと言われるさとり世代の秘めたる想いを感じることができるかもしれない。イベントは7月18日、名村造船所跡地内のライブハウス「STUDIO PARTITA」で行われる。料金は3,000円。

最終更新:7/14(木) 20:23

Lmaga.jp

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

失うことで不完全さの中に美を見出した芸術家
画家のアリッサ・モンクスは、未知のもの、予想しえないもの、そして酷いものにでさえ、美とインスピレーションを見出します。彼女は詩的で個人的な語りで、自身が芸術家として、そして人間として成長する中で、人生、絵の具、キャンバスがどう関わりあってきたかを描きます。 [new]