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「ひきこもり=男性」じゃない! 気付かれなかった女性たち、専門家も誤解 当事者が見つけた居場所とは

withnews 7月16日(土)7時0分配信

 すっかり日常用語になった「女子会」ですが、最近、ひきこもり経験者の女子会ができ始めています。「ひきこもり=男性」というイメージの陰で、女性のひきこもりは長年注目されない存在でした。「ひきこもり女子会」は、女性の当事者たちがようやく見つけた居場所になっているようです。(朝日新聞東京社会部記者・原田朱美)

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女子会じゃないと来られない

 6月末、東京・渋谷で開かれた「ひきこもり女子会」にお邪魔しました。
 集まった女性は、約30人。会場となった小さな会議室は、ほぼ満席でした。若い人から、白髪交じりの人まで。年代は様々です。

 「女子会じゃないと、来られなかったです」
 「男性が苦手で。女性同士で話せるのは安心します」
 「当事者会に行ってみたけど、私しか女性がいなくて、居づらくて」
 
 参加者たちが、こぼした言葉です。
 「ひきこもり=男性」というイメージをもつ人は、多いのではないでしょうか。

 ひきこもりの当事者たちが集まる場所は全国各地にありますが、参加者のほとんどまたは全部が男性ということが多いそうです。実際は、女性のひきこもりは少なくないのですが、男性ばかりの場所は居づらく、当事者会に行けないという女性たちがいます。
 
 一部ですが、男性参加者から好奇の目で見られることもあり、さらにハードルが高くなっているようです。

女性限定の場所へのニーズ

 この「女子会」は、ひきこもりの経験者でつくる「ひきこもりUX会議」が企画しました。
 運営メンバーの中に女性が2人いて、この日もコーディネーターを務めました。

 そのうちのひとり、林恭子さん(49)は「女性限定の居場所にニーズがあると確信はありました」と話します。
 
 UX会議は昨年、女性のひきこもり当事者向けに、メイクと服のコーディネート講座を開きました。ひきこもる女性たちの中には、自分の見た目に自信を持てない人が少なくありません。外出するハードルを下げようと、講座は計4回開きました。
 いずれも予想を超える人数が集まり、すべての会で満席に。
 
 そこで今回、本格的に女子会を開くことにしたそうです。
 女子会には、首都圏だけでなく、静岡や群馬からわざわざ来たという人もいました。
 
 参加した女性たちは、口から言葉があふれ出るかのように、次々に自分のことを語っていました。
 この場所に、とても強いニーズがあったんだなあと、痛感させられます。

 ちなみに、「外出できるならひきこもりではないのでは?」と思う人もいるかもしれません。
 「本当に家から一歩も出られない」という人は、もちろん来られません。当事者会は、少しずつ出られるようになった人、かつてひきこもりを経験し体験を語りたい人と、いろんな状況の人が参加できます。
 
 UX会議は、今後も女子会を続ける方針で、次回は8月23日を予定しています。
 こうした女性限定のひきこもり当事者の集まりは、最近ようやく登場し始めた、新たな動きです。

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最終更新:7月16日(土)12時56分

withnews