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国、22日にも県提訴 辺野古新基地 陸上工事再開の方針

琉球新報 7月15日(金)5時2分配信

 政府は、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の埋め立て承認取り消しに対する国土交通相の是正指示を巡り、22日にも県に対する不作為の違法確認訴訟を提起する方針であることが分かった。併せて辺野古代執行訴訟の和解後に中断していた米軍キャンプ・シュワブの陸上部分の工事を再開させる方針だ。さらに東村高江集落周辺のヘリパッド(着地帯)建設にも着手する。政府は、(1)県の提訴(2)シュワブ陸上工事(3)高江ヘリパッド工事―の3計画を同時に走らせることで、県側への圧力を強める構えだ。

 14日は辺野古代執行訴訟の和解を受けて国と県が設置した「作業部会」の第2回会合が県庁で開かれた。県は政府に、「法廷闘争によらない真摯(しんし)な協議」による解決を求めたが、政府側は提訴した上で協議することは可能で、和解条項の精神だとの認識を示した。

 さらに政府側は和解で中断を確認した「埋め立て工事」に該当しないシュワブ陸上部の「再編成事業」について工事を再開する意向を示した。県側は辺野古新基地建設を前提とした工事ではないか確認する必要があるとして、後日、詳細を説明するよう政府に求めた。

 作業部会には安慶田光男副知事、杉田和博官房副長官らが参加した。

 県と政府は7月21日に作業部会の上部組織の「政府・沖縄県協議会」を首相官邸で開き、翁長雄志知事と関係閣僚が参加する予定だが、「辺野古が唯一の解決策」とする政府と県の協議は難航が予想される。平行線となれば、政府は翌22日にも県を提訴する方針。

 14日の作業部会で安慶田副知事は、国地方係争処理委員会が埋め立て承認取り消しに対する国の是正指示の適否に関する判断を見送り、根本的な解決に向けた協議を県と国双方に求めたことを踏まえ、7月21日に期限が来る県側からの提訴を見送ると正式に伝えた。

 一方、政府は、国と県が確認した「和解条項」の趣旨について期限の21日までに県側が提訴しない場合は翌22日以降に国側から提訴し、その上で「両輪」として協議ができるとした。

 作業部会で政府は、米軍北部訓練場の一部返還に伴い近く着手するヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設で県の「協力」を求めた。県側は辺野古代執行訴訟に関する和解協議の議題として「なじまない」と応じた。

琉球新報社

最終更新:7月15日(金)10時38分

琉球新報