ここから本文です

【大下剛史 熱血球論】広島追撃へ巨人のキーマンは誰だ

東スポWeb 7月15日(金)10時0分配信

【大下剛史 熱血球論】

巨人が前半戦最終戦を白星で締めた。13日の広島戦(マツダ)は、日米通算200勝がかかった黒田を相手に投打がかみ合い、6―0で快勝した。それでも2連戦は1勝1敗で、広島とは依然10差。コイの尾はまだ見えない。そうした状況で、巨人は今後どう戦っていくべきなのか。本紙専属評論家の大下剛史氏は、“後半戦のキーマン”に意外なコーチの名を挙げた。

 巨人が黒田の200勝がかかった首位の広島戦で、底力を見せた。若い田口の度胸満点の投球、阿部、村田らベテランのここぞの活躍で、勢いに乗る広島を敵地でねじ伏せた。満員のカープファンも「やはり巨人は強い」と感じたのではないか。

 ただ、これが前半戦最終戦というのが、なんとも皮肉というしかない。いかに地力があっても80試合を過ぎての10差は重く、私も簡単に「まだ望みはある」とは言えない。勝負を諦めるには早いが、後半戦以降は現実を受け入れた戦いに切り替えていくことも必要だ。

 ではその後半戦、巨人はどう戦うべきか。これから私が見たいのは、若い由伸監督と選手の成長だ。これはファンも同じ思いではないか。今後は目先の勝利を追いつつ、来季の開幕メンバーを念頭に置いた采配を振ることが大事だろう。由伸監督には、大先輩の黒田との投げ合いでもひるまなかった田口や、物おじせずにバットを振れる山本のように、伸びしろを感じる若手を積極的に使い続けてもらいたい。また由伸監督自身も、これまでのように試合中、周囲のコーチに相談しながらではなく、専門外の投手起用であっても自ら決断するという姿勢を積極的に見せていくべきだろう。そのためには、ベテランのコーチ陣の働きが重要となる。年上で経験豊富な村田真ヘッドコーチと尾花投手コーチが連携を密にし、監督が決断を下すために必要な情報や意見を、事前にしっかり提供すること。特に脇に控える村田真ヘッドコーチの役目は重大だ。

 思い返せば1989年、あの山本浩二も、指導者経験がないまま広島の監督に就任した。外野手出身という点も今の由伸監督と重なる。年上のヘッドコーチとして招かれた私は「浩二を支え、一人前の監督にするのが役目」とひそかに肝に銘じ、それから優勝を果たすまでの3年間、遠征先では毎晩のように酒を酌み交わし、指導者としての経験の全てを注ぎ込んだ。ただグラウンドでは監督が絶対。コーチ陣から吸い上げた意見を逐一報告し、試合では監督の決断をじっと待った。

 首脳陣の間に立つヘッドコーチの苦しさ、難しさは理解しているつもりだ。それでも由伸監督の成長なしに、巨人の再建も未来もない。同じ立場を経験した者として、村田真ヘッドコーチの仕事に私は注目している。(本紙専属評論家)

最終更新:7月15日(金)10時9分

東スポWeb

スポーツナビ 野球情報

MLB 日本人選手出場試合9月29日(木)