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夏のトマト商戦熱く 限定メニュー・商品、イベント続々

日本農業新聞 7/15(金) 12:30配信

 酸いも甘いも自由自在。生果でも加工でも――。夏本番を前に、小売りや飲食店が、あの手この手でトマト商品の売り込みを強めている。多様な品種を強みに、その日の気分や天候にぴったりのトマトを提案する他、大手メーカーは、夏限定のプレミアムトマトジュースで消費を刺激する。飲食店も、月替わりで限定メニューを投入するなど熱が入る。大阪では、トマトをテーマにした街飲みイベントまで登場する盛り上がりで、“トマトブーム”再燃に期待がかかる。

・ブーム再燃期待

 「こだわりのトマト 本日の種類“22”」。POP(店内広告)で、品ぞろえの良さを売り込むのは、松坂屋上野店(東京都台東区)内にある青果店の九州屋だ。棚一面に静岡産「夢咲トマト」や和歌山産の「王糖姫」などのブランドトマトが並ぶ。「トマトは青果の花形。夏場は特に消費が伸びるだけに、売り込みには力を入れている」と同店の池田真一副店長は説明する。

 売り場には、商品ごとに甘さや酸味、果肉の硬さを示した食味の比較表を掲げ、好みのトマトを見つけやすいよう工夫する。一般にトマトは甘いものが好まれるが、「暑くなると酸味のある大玉も好まれるようになる」(池田副店長)。分かりやすい商品説明で夏場の売り上げアップを狙う。

 8月から数量限定でプレミアムトマトジュースを売り出すのは、食品加工大手のカゴメ(名古屋市)。国産トマトを100%使い、独自製法で「トマト本来の味」に仕上げた夏向けの商品だ。従来のトマトジュースと比べ、価格は3割ほど高いが、同社の事前調査では、購入意向が8割に上るなど期待がかかる。今期で8億2200万円の売り上げを目指す。

 トマトを使ったラーメンという新ジャンルを確立させた飲食店は、これまで季節限定で人気のあったメニューを再投入し、攻勢を掛ける。

 東京都墨田区などに21店を構える「太陽のトマト麺」が、創業10周年を記念したイベントを展開。トマトを使った限定商品を月替わりで投入し、7月はアサリなど海鮮と合わせた冷たいメニューを提案する。同店を展開するイートアンド(東京都港区)は「トマトの酸味で、食欲の落ちる夏場でもさっぱりと食べられる」と、前年比5%増の売り上げ目標を掲げる。

 トマトの“夏らしさ”をイベントに生かす企業も出てきた。大阪市淀川区では、JR塚本駅周辺の飲食店が協力して、全国初のトマトがテーマの街飲みイベント、「トマトdeバル」を7月9、10日に開いた。38店舗が、和食や洋食にアレンジしたトマト料理を提供。事務局を務めるグレビ・ジャパン(同区)は「健康に良いイメージもあって前売り券の売れ行きも好調だった。料理を選ばない扱いやすさも魅力」とトマトの集客効果を語る。(岩本雪子)

日本農業新聞

最終更新:7/15(金) 12:30

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