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台湾CSC、8~10月積み対日販価を全面値上げ

鉄鋼新聞 7/15(金) 6:00配信

 台湾・中国鋼鉄(CSC)は8~10月積み(3Q)の日本向け販売価格について、熱延コイルなど全品種3千~5千円値上げすることを決めた。きょう15日から取引先などにオファーを始める。5~7月積み(2Q)も値上げしており、2期連続の販価引き上げとなる。ただ、荷動きの低迷から前期の値上げ分は完全に浸透していない。そのため「2期合計で全品種5千~7千円値上げする」との方針とし、3Q販価の値上げ幅を決めた。販売数量は前期並みを予定する。

 台湾CSCの国内販価および東南アジア向けなど輸出価格は、一時値下げするなど紆余曲折はあったが、年初比で大幅に値上がり。この値上げに対して、日本向けは相当出遅れた格好となり、鉄鉱石など原材料価格の上昇分も十分に転嫁できておらず、採算は厳しい状態。ただ、市中の荷動きが極めて悪かったことから、3Qで値上げできるかどうか一時は微妙な情勢だった。
 CSCが値上げに踏み切ったのは、日本でも薄板値上げが本格化し始めたことによる。5月に新日鉄住金が薄板について1万円の値上げを表明。他メーカーもこれに追随し、値上げムードが盛り上がった。
 ただ、6月に入って荷動きが低迷。コイルセンター(CC)など流通筋は「メーカー値上げ分を売値に転嫁できない」と不安感を強めたほか、「メーカーは値上げを撤回するのではないか」とみる向きが広がり、発注をスキップするなど注文を減らした。しかし、今月に入ってもメーカーの販売姿勢は変わらず、値上げ方針を貫いている。
 まだ値上げを承諾しないCCもあるようだが、メーカーは受注に不安を感じておらず、8月中にCC在庫は値上げ玉に切り替わり始めるとみられる。仕入れ値高に対して売値が上がっていないことにCCは危機感を強めており、唱え値を引き上げる動きが広がり始めている。
 CSCが値上げを決め、もう一つの主要ソースである韓国ポスコの3Q販売の動向が注目される。ポスコが値上げすれば、CCの仕入れ値は全面高の様相になる。
台湾CSCの9月国内販価/熱延など値下げ/直近安値からは1万円超値上がり
 台湾・中国鋼鉄(CSC)は14日、9月の国内販売価格を発表した。熱延鋼板および冷延鋼板で900台湾ドル(約2900円)、溶融亜鉛めっき鋼板で525台湾ドル(約1700円)値下げする。厚板などその他品種は据え置く。
 値下げとなったものの、CSCは今年3月から7~8月販価までに熱延鋼板で累計4310台湾ドル値上げしている。9月販価を織り込むと値上げ幅は3410台湾ドルに縮まるものの、直近安値から国内鋼材販価は1万円以上値上げしていることになる。

最終更新:7/15(金) 6:00

鉄鋼新聞