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“上” 過ぎない “斜め” がちょうどいい- 川崎信金、メンター制で女性活躍引き出す

日刊工業新聞電子版 7月15日(金)15時36分配信

 川崎信用金庫(川崎市川崎区、草壁悟朗理事長)が、配属先と異なる部署の先輩社員(メンター)が相談役となり、新入社員(メンティ)の悩みや不安の相談に乗る「メンター制度」に取り組んでいる。両者で月1回以上の面談を実施するが、日時や場所は自由。多くは勤務後に居酒屋などで飲食を共にする。同信金は制度を活用し、若手社員全体のボトムアップを図るのが狙いだ。(横浜・川口拓洋)

 川崎信金はメンター制度を2015年度に初めて導入し、今年が2年目。新人研修の一環だが、近い将来に部下を持つ先輩社員を育成するという機能も併せ持つ。堤和也常務理事は「相談する人も相談される人も自身を成長させるチャンス」と期待する。

 16年度は7月から17年3月31日まで約9カ月間実施する。メンターは入社3-7年目の30歳前後の社員が務める。4月に入社して御幸支店に配属された箕輪祐希さん(22)のメンターは、徒歩15分という近隣の遠藤町支店で勤務する吉澤麻衣子さん(27)。15年度のテラー(窓口)担当年間賞を受賞した吉澤さんだが「正直、新人の時は先輩が怖かった」と語る。「困ったことがあれば気軽に相談できるのは良い」と同制度を評価する。箕輪さんは「窓口を担当するかもしれないので聞きたいことはたくさんある」という。

 メンターは原則、月に1回以上メンティと面談するほか、週1回以上メールや電話で交流する。相談を持ちかけられた場合は随時対応する。報告も必須で月1回の面談シートを提出。一方、メンティも9、11、1月に報告書を提出しなければならない。人事教育部の畑井良典副部長は「昨年は趣味や大学を調査してマッチングしたが、今年は住居や職場の距離で組み合わせを選んだ」という。

 同制度を女性の活躍につなげようと取り組むのは人事教育部女性活躍推進担当の村上裕子さん。現在、同金庫の係長級以上の女性社員は70人だが「数年で15人純増させたい」と意欲を語る。「女性の先輩が活躍している姿を後輩に見せることができるのもメンター制度の利点」と話す。

最終更新:7月15日(金)17時50分

日刊工業新聞電子版