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いらいら、不安解消へ 栄養素、総菜で“処方”

カナロコ by 神奈川新聞 7月15日(金)7時3分配信

 いら立ちや不安感といった心理状態を診断し、それらの解消に効果的な栄養素のある総菜を選ぶ新スタイルの弁当「デリ・サプリ」を、慶応大の学生や企業が共同で開発した。15、16の両日に横浜市中区の駅ビル「CIAL桜木町」で試験販売。ゆくゆくは全国の駅ビルへの本格導入を目指す。

 心のバランスを保つことも健康への一歩になるとして、購入する際は心理診断を実施。スマートフォンで臨床心理士が開発に携わった専用アプリを起動し、表示される写真を見て質問に答えると自分に必要な要素として「集中力」「自信」「やさしさ」「さわやか」といった結果が示される。診断結果に基づき、最適な栄養素を総菜で“処方する”というユニークなシステムだ。

 総菜は、同駅ビルのデリ総菜ゾーンにある9店舗で販売される87種類から4種類まで選び、カプセル型の弁当箱に詰めていく仕組み。偏食による生活習慣病の発症など、現代人が抱える課題に対処しようと「身近にある食材で栄養を補う」ことをコンセプトにしている。

 例えば「バターチキンカレー」はバターに含まれるビタミンDがカルシウムの吸収を助け、いらいらする気持ちを和らげる、「レバースタミナ揚げ」は豊富な鉄分やビタミンが貧血に効果的で、気持ちが前向きになる、といった具合にそれぞれに効能がある。総菜の組み合わせは222万通り以上に上り、オリジナルの1食を味わえるのも特長だ。

 卒業生を含む慶応大湘南藤沢キャンパス(SFC)の小川克彦研究室の学生7人が、「駅から地域を活性化させる」研究に取り組む中で実現した企画。駅ビルが提供する食サービスに着目し、「店舗横断型で購入できれば面白い」といった学生ならではの柔軟な発想にCIALを運営する横浜ステーシヨンビルなどが協力し、約1年かけて一般客向けの試験販売にこぎ着けた。

 「薬みたいに人を元気にしてくれたら」との思いでカプセル型の弁当箱を発案した3年の川口真実さん(20)は「偏食を改善しながら自分に必要な栄養素をとることができる」とPR。駅ビルの担当者も「来店頻度の高いお客さんにいつもと違う味を楽しんでもらえる」と期待している。

最終更新:7月15日(金)7時54分

カナロコ by 神奈川新聞