ここから本文です

“お掃除×インテリアのプロ”ママ友歴23年の大人リフォーム!

SUUMOジャーナル 7月15日(金)8時0分配信

今回のリフォーム実例は、“女性施主×女性インテリアデザイナー”によるマンション・リフォーム。お二人ともAge50オーバー、子育てを終えてなお、一線で活躍する元祖キャリアウーマンというタッグ! そんなキャリア主婦ならではの、こだわりやアイデアを拝見に愛知県のお宅に伺った。

■ママ友歴23年の“信頼”が実現した、大胆リフォーム

Yさん宅は築36年のマンション最上階。ご両親が住まわれていたが、亡くなられて10年経ち、3人のお子様たちも独立されたので、「一戸建ての自宅とは別に、家族や仲間が日常的に集まれるような場所にしたい」と、リフォームに踏み切った。
「リフォームするなら旧知のデザイナー、宮地さんにお願いすると決めていました。何でも言える仲だし、信頼できる人でないとお任せできないでしょ」

【画像1】Yさん(左)とインテリアデザイナーの宮地敦子さん(右)は、お互いの息子さんが小学校からのママ友関係。20年来のお付き合いで、好みも熟知(写真撮影/本美安浩)

今回リフォームした間取りは、築36年のマンションらしく“和室2間続き+DK”という部分。

【画像2】写真左:手前が2間続きの和室、正面がDKエリア。写真右:廊下部分も全て取り払い、約30畳の大空間LDKに!(写真撮影/本美安浩)

「デザインは基本的に宮地さんにお任せ。扉材などの色柄を選ぶ時には同行して一緒に決めました」と、Yさん。夫は「一切口出しせず!」、こちらも信頼関係が盤石な様子。Yさんはお掃除会社を経営する社長でもあり、デザインはお任せとは言え、住まいのメンテナンスに精通する人の選択はどんなものか? 詳細を伺った。

■4mのカウンターを中心に、キッチンがコミュニケーションの場

今回のリフォーム目的は、皆が集まって楽しめる空間にすることだったYさん。
「素敵なデザインにはしたかったけど、カッコ良すぎて緊張感のあるものでなく、居心地の良さを考えてもらった」
宮地さんの提案は、何と4mもあるアイランド・キッチンだった!?

【画像3】10人は腰掛けられる4mアイランド・キッチン。「先日は12人が集まったの」とYさんの目論みどおり、皆が好き勝手にくつろいでいたそうだ(写真撮影/本美安浩)

キッチンカウンターの高さは通常85㎝とテーブルより高めなので、椅子は背もたれのないスツール型が多くなるが「ゆっくり座れるように、背もたれがあって、クッション性のある椅子が欲しかった」というYさんの要望に、宮地さんの対応は「なかなかピッタリのものが無かったので、椅子の脚を切って高さを合わせました(笑)」。

そして足もとを覗くと…… テーブルの脚が、キラキラ!?

【画像4】宮地さん特注、アクリル管にクリスタルを詰めたテーブル脚。このキラキラ感は、女性デザイナーならでは!(写真撮影/本美安浩)

【画像5】石のような床は、樹脂のフロアタイル。「キズも付きにくく、お掃除も楽で正解!」とYさん(写真撮影/本美安浩)

個性的なデザインを取り入れながら、お掃除やメンテナンスのし易さに抜かりが無いYさん。長年、お掃除のプロとしてさまざまなお宅の設備や建材を見てきただけに、選択眼がありそうだ。

「レンジフードは掃除し易いものに限るわね。内蔵ファンが自動で降りてくるものもあるのよ」と、カバーを開けて「あらっ、もう油汚れがついてる……」と即、拭き取る手つきがプロだった!

【画像6】キッチン奥からリビング方向を望む。床材をキッチンとリビングで分け、空間を緩く区切る(写真撮影/本美安浩)

キッチンカウンター素材はデュポン・コーリアン(人工大理石)。「天然石は、洗剤がシミになるので使えないし、ステンレスはキズが見え易いので」
キッチンのキャビネット扉は白のメラミン製、「これも拭き掃除が、とても楽な建材。ピアノ塗装や鏡面仕上げなど高級な扉材の中には、洗剤が使えないものがあるので注意よ」と、お掃除のプロYさんが教えてくれた。
写真では分かりづらいが、扉表面はゆず肌仕上げというゆずの表面のように優しく凹凸があるもので、その陰影が質感のある白になって素敵だった。IHコンロも含め使い勝手とお掃除のしやすさなど家事ラクで選ぶ、「主婦×お掃除のプロ」視点だ。

■照明と壁紙が演出する、居心地の良い空間

今回のリフォームで照明はLEDで調光ができるものを採用。朝昼は蛍光色でスッキリ元気に、夜は電球色で光を落としムードのある空間に、と変化を楽しめるように。

【画像7】照明が壁に反射すると、思いがけない光の模様を描いてくれたりする。右はゆず肌仕上げのキャビネットの凹凸が壁紙に反射、ウロコ状に光が拡散している!(写真撮影/本美安浩)

加えて宮地さんのデザインは、個別照明が空間のチャーム・ポイントになっている。

【画像8】少し高めにつくった収納の上に、ランプを置いて魅せる演出。電源コードを収納下から隠して通し、ホテルライクな空間に。手前はダイニングのペンダントライト3連照明(バカラ製)(写真撮影/本美安浩)

【画像9】この青いスタンドは陶器で有名なリヤドロ製。宮地さんが気に入り紹介したら、Yさんは即買い!棒部分の陶器細工が素晴らしい(写真撮影/本美安浩)

照明や日の光は、部屋の壁色によっても効果が異なるもの。今回、綺麗な塗り壁かと思ったら……いわゆる、ビニールクロスだった!?
宮地さんも「最近の壁紙には、とても綺麗な色柄やテクスチャーのものがあるの。このスモーキーなブルーグレイ色は、思いのほか綺麗に仕上がりました」。照明との相性も良く、優しい大人の空間になった。

■50歳を超えた今だからできた、デザインと暮らし方

Yさんは「椅子が好きなので、パーソナルチェアを置ける所も欲しかった」と、以前、和室だった所をお気に入りの椅子が並ぶ空間に大変身!

【画像10】貴重な布を張地に使ったオリジナルのパーソナルチェア。壁色と同じ色に塗装したエアコン、このアイデアは使える!(写真撮影/本美安浩)

Yさんが好きなものが、もう一つ……“虎”がデジタルプリントで壁紙に!
「私が好きなのは和歌山にある無量寺の襖絵(ふすまえ)に描かれた虎なんだけど、このサイズに納まる伊藤若冲の虎になったの(※)」
大胆な虎も白黒プリントなら、グレイ系のフロアタイルやブルーグレイ色の壁に馴染んでいる。

※江戸時代中期に活躍した絵師、伊藤若冲の「虎図」。無量寺の虎は長沢芦雪画。

【画像11】施主のYさん(奥)とデザイナーの宮地さん(手前)に、お話を伺いながら居心地の良さを実感する筆者(写真撮影/本美安浩)

お二人ともに、経営者というキャリアを持ちながら、子育ても終えたキャリア主婦。
宮地さんは「50歳を超えたから、このデザインができるようになったと思う」と、さまざまな経験によって得られた技量を実感。その提案を受け入れたYさんも「自分が実現したい事を伝えて、後はお任せしてみようと一歩引けたのも、人生の経験値なのかもね(笑)」と語る。
個性的だけど使い易くてくつろげる、大人の住まいはそんな信頼関係によって出来上がったようだ。

●参考
・インテリアデザイナー宮地敦子さんの自邸リフォーム記事
ここまでやっちゃう!? インテリアデザイナーの自宅リフォーム

藤井繁子

最終更新:7月15日(金)11時11分

SUUMOジャーナル