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ロシア発バランスシート型P2P「Blackmoon」が米国進出

ZUU online 7/16(土) 10:40配信

ロシアの融資スタートアップによる「ブラックムーン(Blackmoon)」が、ニューヨークに支店を構え、本格的な米進出に乗りだした。

通常のP2P融資は、借り手と貸し手の仲介サービスだが、このバランスシート融資では融資を専門とする企業が投資家にお金を貸し、借り手の投資家がさらにP2Pで貸し手になる。この企業と投資家の仲介を提供する、新しいプラットフォームだ。本国ロシアを筆頭に、ポーランド、ラトビア、チェコ共和国、フィンランドなど、すでに7カ国でサービスを提供。

米レンディング・クラブのスキャンダルが大打撃となったP2P市場に、新たな旋風を巻き起こすことができるのだろうか。

■P2Pの失速を後目に、融資産業は好調

過去数年で急成長をとげたソーシャルレンディング産業だが、追い風がやむのも急だった感が強い。

米国では投資家や中小企業間で経済の先行きへの懸念が増し、P2P融資が頭打ち。Prosper MarketplaceやOn Deck Capitalといった大手企業が、事業縮小にはいっている。そこへパイオニア的存在だったレンディング・クラブの不祥事が発覚し、P2P下火を加速させた。

業績をあげるプレッシャーから債権の販売で権利を乱用し、当時のCEOであったルノー・ラプランシュ氏が辞任。世間に大きな波紋を投げかけ、P2P融資産業の信用と名誉に痛手を負わす事態に発展した。

こうした予想外の失速をものともせず、事業拡大の勢力を増しているのがブラックムーンである。「バランスシートとP2Pを融合させた新融資プラットフォーム」というスタイルで話題を呼び、今回の米進出で大ブレイクを狙う。

融資市場自体は好調。米最大手13社の融資総額は、昨年上半期だけでも125億ドル(約1兆3195億円)弱。2020年には5000億(約52兆7800億円)に達すると見込まれている。ブラックムーンのような一風変わったサービスにも、勝算は十分にあるだろう。

■バランスシート融資でより多くの資金を循環

ブラックムーンを設立したのは、ロシア版Facebookといわれる「VK.COM」のヴァイス・プレジデント、イリヤ・ペレコプスキー氏と、露投資会社、FINAM Globalなどでファイナンシャル・ディレクターを務めた、経験豊富なオレーグ・セイダクCEO。スペインに本社を置くベンチャー投資会社、Flint Capitalの支援も受け、2014年からサービスを開始した。

レンディング・クラブに代表されるP2P融資とは異なり、ブラックムーンは「marketplace lending as a service (MPLaaS)」と形容される、バランスシート融資システムを採用。
バランスシート融資では、単なるP2P融資よりも、多くの融資金を循環させることが可能であるという点に着目したブラックムーンは、バランスシート融資者とP2Pを利用している投資家などを結びつける発想に至った。

「MPLaaSは投資家により多額の融資資金を調達できる」という点が、最大の特徴となっている。

現在は7カ国、5種類の通貨に対応しており、過去1週間だけでも74万4735ドル(約7700万円)の取引きを扱っている。

今後数か月以内の米国サービス開始に向け、着々と準備を進行中だ。(FinTech online編集部)

最終更新:7/16(土) 10:40

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