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さらばPL学園“最後の夏”終わった…12人の慟哭、呼吸困難に陥る選手も

デイリースポーツ 7月16日(土)6時59分配信

 「高校野球大阪大会・2回戦、東大阪大柏原7-6PL学園」(15日、花園中央公園野球場)

 今夏を最後に休部するPL学園が、東大阪大柏原に逆転で敗れた。4-5の七回に逆転2ランが飛び出すなど、序盤の3点ビハインドを一時はひっくり返し、“逆転のPL”として意地を示した11人の選手たち。最後は力尽きたが、高校野球界で一時代を築いた名門が放った“ラストゲーム”の輝きは、球場につめかけた満員のファン、そしてOBたちの目に確かに刻まれた。

 背負っていた重圧、責任がゲームセットの瞬間、涙に変わった。伝統のユニホームを身にまとった12人の慟哭(どうこく)は想像を絶していた。呼吸困難に陥る者、客席のOBに向かって「申し訳ありませんでした!!」と叫ぶ者。主将の梅田翔大捕手(3年)は「悔しいです。ここで校歌を歌いたかった…」と号泣し、言葉が続かなかった。

 満員のスタンドから送られた温かい拍手。初戦敗退のナインを責める人間は誰もいなかった。初回に2点を先制しながら、すぐにひっくり返された。序盤に背負った3点のビハインド。スタンドをあきらめムードが支配する中、伝統の力が劣勢を吹き飛ばした。

 1点差に迫った七回、1死二塁から藤村哲平投手(3年)が左翼席へ逆転の2ランを放った。聖地を何度も沸かせた「逆転のPL」を象徴するシーン。終盤に力尽きはしたが、高校野球界をリードしてきた王者の咆哮(ほうこう)。梅田は「一人一人がこのユニホームを着て簡単に負けることは許されないと思った」とその瞬間を振り返る。

 「本当につらいこともあって…。でも中途半端なことはできない」と涙とともに思いを吐露した主将。入学前、関係者から野球部の存続が不透明であることを伝えられた。他の高校に進む選択肢もあった中、「PL学園が甲子園に一番近かった。憧れもあった」と進学を決断した。

 「入学前から校歌を歌えました」と聖地で躍動するPLのユニホームに心躍らせ、テレビ中継から流れる校歌を歌っていた幼少期。だが現実は後輩も入ってこない、存続へ希望の光もない中で戦った2年半-。ただ伝統のユニホームを守り抜くことで必死だった。

 最後の戦いを終え「今は感謝しかありません。この3年間は一生の宝物です」と梅田は言いきった。純粋で真っすぐな野球少年は、かつてのPL野球を象徴するように、強く、そしてたくましくなっていた。

最終更新:7月16日(土)8時9分

デイリースポーツ

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